『模倣犯(上) / 宮部 みゆき』

模倣犯〈上〉 模倣犯〈上〉
宮部 みゆき
小学館 2001-03
出版社 / 著者からの内容紹介
公園のゴミ箱から発見された女性の右腕、それは史上最悪の犯罪者によって仕組まれた連続女性殺人事件のプロローグだった。比類なき知能犯に挑む、第一発見者の少年と、孫娘を殺された老人。そして被害者宅やテレビの生放送に向け、不適な挑発を続ける犯人――。が、やがて事態は急転直下、交通事故死した男の自宅から、「殺人の記録」が発見される、事件は解決するかに見えたが、そこに、一連の凶行の真相を大胆に予想する人物が現れる。死んだ男の正体は? 少年と老人が辿り着いた意外な結末とは? 宮部みゆきが“犯罪の世紀”に放つ、渾身の最長編現代ミステリ。
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長いっ!分厚い!……というわけで、上巻だけでメモ。

みんちゃんが「読むべき」と言ってたのと、宮部みゆきは読み通したことがないので読み初めてみたんだけど、うーん? どうも私には文体が合わないなあ。昔もそれで読むのやめたんだっけなあ。記憶もないが。

高村薫女史などは好きなので、物事の書き込みが多くても読めるはずなんだけど、今回のように出てくる登場人物のバックボーンを執拗に描かれるとそれだけでおなかいっぱい。早く先へ進めと思ってしまう。

実際、第一部は展開に引き込まれて読めたが(豆腐屋のおじいちゃんは格好良いね)、第二部の最初あたりつらかった。正直、かなり速読した。だってキャラクターとか想像できる範囲なんだもん。あとやっぱり登場人物がつらい場面があると(それが日常的ならなおさら)だめなのです。昔から中学生日記(NHKのドラマ)とか大嫌いなのね。現実がつらいのに物語の世界までつらくてどーする、という見方なので。

とりあえず読み終わらないとどうしようもないので下巻まで突入する予定だが、この厚さの本はカバンが肩にくいこんで大変だ。

つれづれ

近況など。

学校のほうはCCNA講座になってます。なんていうかあまりciscoルーターと私の相性が良くないようで(思い込み)、あまり集中して勉強できてません。ルーティングプロトコルもスパニングツリープロトコルもどうでもいいよ!!しかしCCNAの試験代が18000円だったのに6月末から3万円になったのが死ぬほど悔しい。なんだよー、ベンダー試験め!!無職にそれだけ払えっていうのか!あと参考書代とかあるんだぞ(泣)!!あと学校の人と仲良くなってきたので、飲みの誘惑問題があるぐらい。

風邪引いて以来、体調悪くて誘いも断って引きこもっていたのですが、むしろここは動いたほうがいいのか?と昨日は片道1時間かけて友人のヨガ教室に行った。うーん、やはり身体は動かしたほうがいいのかもしれない。しかし、そのあたり自分でも微妙なんだけど、予定がぎっしり詰まるとそれだけで嫌になっちゃうタイプなのだった。例えば語学のある日は学校に行くのも嫌だとする。学校終ったあとに語学もあるのかー。面倒だなー。長いなー、と。ダメだこりゃ。でもまぁ体調&メンタルは結構戻ってきたかも。のんびり行くわ。

弟が残していったHDDレコーダーがあったんだけど、特にテレビ観ないので放っておいたんだが、ようやく接続してみた。説明書がなかったので勘で接続したんだが、やはりダメだった。今ってBSとかCSとかデジタルとか分けるの面倒ね。ネットで説明書をダウンロードしたよ。うーん、これで録画できるとして、特に録りたいものもないのよね。みんちゃんのとこで話題になった京極アニメでもそのうち録ろうかしら。

ようやっと復調してきたのが何より。

『舛添要一の6カ国語勉強法 / 舛添 要一』

舛添要一の6カ国語勉強法―体験に裏づけられた上達への近道 舛添要一の6カ国語勉強法―体験に裏づけられた上達への近道
舛添 要一
講談社 1997-02
出版社/著者からの内容紹介
外国語に上達する秘訣を体験から大胆に伝授。現在一般に流布されている外国語学習法の誤りを「語学学習法・七つの落とし穴」として指摘。「成功する九つの秘訣」で上達法を教授。外国での言葉の体験談も面白い。
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別に語学勉強のために読もうと思ったわけではなく、例の年金問題で、ほんと社会保険庁どうなってんだよなーと思っているところ、舛添さんがよくテレビに出てるので(社会保険庁は労働厚生省の下だということを最近知った・笑)、そういや舛添さんってどんな人なんだろうと思ったところから。イメージは「たけしのテレビタックル」で発言してる偉そうな国際政治学者だったんですが、実は英・仏は通訳になれるぐらいのレベルらしい。仏・英・独・西・露・伊ってよく学びましたねえ。学者としてどこまで評価されてるのかは知りませんが。

そんな彼がどのように語学を勉強したかを書いている本。私が頷いたのは、日本人は最初に基礎的な文法・単語を日本で勉強していったほうがいいということ。まぁ外国語の勉強法って人によると思うんですが、私も基本的な理論を学んでから現地行ったほうがいいんじゃないの?と思うほうなので、そーだよなーと思った。

あと意外だったのは、発音に関してなんだが、仏で各国からの留学生があつまる語学教室があったようなんだけど、そこにいると他学生の訛りのある仏語を聞くからダメだと、ほとんど参加せずに仏人の友達と遊んでいたというくだり。私は発音って最終的には無理なんじゃないの?と思うほうなんだが、徹底してるなあと。スペイン語・イタリア語訛りの仏語だって妥協してもいいと思ったんだが。

特に目新しい勉強法があったわけでもないんですが、ふーん舛添さんてこんな人なんだと一面を覗けたのは面白かったかな。でも社会保険庁のずさんっぷりは許しませんが。

フェイジョアーダ

20080712.jpg意外にも、友人が私の下手な料理にコメントするので、なるべく料理もアップするよ。

昨日、五反田の南米食材店ムンドラティーノに行ったのね。なのでフェジョアーダの材料を買い込みまして、作ることにしました。フェイジョアーダ(feijoada)というのはブラジルの代表料理で豆と豚肉、牛肉を煮込んだ料理なのです。MZ時代にポル繋がりなのか結構このフェジョアーダもどきをよく食べたのだ。隣のマラウィ人の奥さんに頂いたものです。

豆は黒豆の feijao preto 。フェイジョアーダセットなんていう肉の詰め合わせがあったからそれを使ったんだけど、やはりグロかった。豚の耳や鼻、足、しっぽなんだよね。骨付きで。あとソーセージとか燻製牛肉とかも入ってたよ。それらに、にんにく、たまねぎ、トマトを加えて一晩つけた真っ黒の豆と煮るだけ。簡単だねー。

あと左側のはマッシュポテトじゃないよ。シマだよ。MZはシマというけど、タンザニアやケニアではウガリというとうもろこしの粉をお湯で練ったものだよ。これまたメイズフラワーを知人にもらったので主食にしました。ほんとアフリカが甦ったよ。

味のほうだけど、意外だが美味しかった。分量の勘を間違えて豆2カップで作ってしまったら大量に出来てしまって、どうしよう……なのは置いといても、味は良かったよ。毎日は食べられないけど、たま~に食べたくなる味ですね。

『ご冗談でしょう、ファインマンさん / Richard P. Feynman 』

ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫) ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉 (岩波現代文庫)
Richard P. Feynman 大貫 昌子
岩波書店 2000-01
内容(「BOOK」データベースより)
現代を代表する大物理学者が、奇想天外な話題に満ちた自らの体験を痛快に語る。何でもとことん追求する態度といたずら好きの性格は、周囲に混乱と感動をひき起こさずにはいない。研究のかたわらで金庫破りの腕をみがいて仲間を驚かせたり、女の子とうまくつきあうことに腐心する一方で、夢に興味をもてば自分を実験台に研究開始。陽気なアメリカ人の愉快な一面と、科学への真摯な情熱を伝える好読物。
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実際読んだのは、古い一冊版のやつ。ノーベル物理学賞を受賞した物理学者のファインマン氏のエッセイです。

この本には全然物理学が出てこないのです。彼の悪戯しまくりの生い立ちがつづられているんだけど、ほんと子供みたいな人だなと思ったよ。可愛いねえ。ただ、あのいたずら具合は相手にもそれなりの度量がないと、怒ってしまうんじゃないかと心配してしまうチキンな私ですが。

自分の興味のあることを、自分の方法で模索し(”この記号はおかしい”と自分の積分記号などを作ってしまうような人だ)、好奇心旺盛な彼はほんと魅力的でした。日常生活から理論を思いつくのがすごいね。カフェテリアで皿を回してる人がいて、暇だからその皿の運動を計算したのがノーベル賞に結びつくなんてなあ(暇だから計算するというのも不思議だが)。

ファインマン物理学という大学の講義をまとめてシリーズがあるんだけど、それは隣の人に聞いたら大学1年生レベルだそうなので、ちょっと読むのは難しいかもしれない。とりあえずエッセイは2弾があるそうなのでそれは読もう。

C言語クラス飲み@恵比寿

学校の隣のクラスがC言語をやってるのですよ。そのなかの何人かと仲良くなりまして、C言語のクラスが飲み会だというので8時くらいから参加してきました。

いや、なんだかわからないけどC言語クラスは(C++込み)年代が若いのですよ。そして彼らは場の雰囲気を読んで年長者を持ち上げるのか、おばちゃんは久々に良い気分にさせてもらいました。これは心のメモに刻んでおきます。あっ。これか!?ホストに入れ込んでお金つぎ込む心境って!!

ちなみに。今回わざわざ飲み会に出ようと思ったのは、可愛い女の子に誘われたから。Mちゃんという彼女は本当にかわいいのです。もうどうしてやろうかと思うぐらい(既婚)。

これだから親に本気で「nyonta(仮名)は男の人が嫌いなの?(真顔)」と尋ねられるんです。ほんと、どーでもいいことですが。

夢物語

例の学校の隣の人(今は席替えしちゃったから隣じゃないんだけど)と、近日のホットな話題はフランスだと国立大学の学費が最大でも年間500ユーロ程度で済むらしい、ということだったりする。

ホントか?と調べてみたら、そうだった。すげー!日本円で年間7万円ぐらいだよ?ドイツなんかはタダに近いらしいよ。あ・り・え・ん!だったら年間で生活費さえ用意できれば留学とかもできるのかなあと夢物語を考えてしまった。もちろんある程度の語学レベルは必要だし、大学受験資格を得るためのテストがあるらしいし、卒業はずっとずっと大変らしいのだけど。

いまから仏語を勉強するとして……なんて調べて、いっときの夢物語に浸るぐらいはいいよね!

*でも自分がまた大学で勉強するとして何を勉強したいかなあ?と空想してみた。哲学や心理学はこの歳になってようやく本気で学んでみたくなったりもするけど、数学や経済学、言語学なども面白そうだしなあ。いやいや、情報学部(こんぷーた)も基礎からやってみたいなあ。あ、でもこんぷーたと人間を掛け合わせたコミュニケーション論あたりなども捨てがたいなあ(なんて学問か知らないけど)。とにかく今は何でも学ぶのが楽しいのです。まさしくインプットイヤー。

『腐蝕の街 / 我孫子 武丸』

腐蝕の街 腐蝕の街
我孫子 武丸
双葉社 1995-11
内容(「BOOK」データベースより)
蘇る死刑囚。新本格の旗手が新境地をひらく近未来クライム・ノベルここに誕生。2024年、東京は死にかけた太陽のように荒廃した光を放っている。バラバラに切断された死体のそばには、処刑されたはずの殺人鬼からの挑戦状が残っていた。
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クライム・ノベルという単語を初めて聞きまして、なんですかそれ?と思って読みました。どうやらそのまま訳して、犯罪小説という意味らしい(ちなみに映画だとピカレスク・ドラマとか言うそうです)。

近未来設定なんで攻殻機動隊みたいな脳ハッキングや、ひねた少年と更生させようとするおっさんとの関係とか、ベタといえばベタなんですがまぁ面白かったです。でもミステリーではないな。

ただこのシンバ(ライオンの意)という少年、なんだかよく位置づけがわからんかったので続きを読まないとよくわかりません。もう一冊、続編があるようなので読んでみるかな。いま気づいたら10年以上も前の作品だったのに驚いた。

キラッ☆


 

なんだ、これは……。

実はこのアニメ(マクロスF)を見てないので全く背景がわからないのですが、マクロスはうっすら知ってます。「覚えていーますーかー♪」と飯島真理が歌ってて、三角関係で、歌を聴くと敵がおとなしくなるんだよね?(たぶん)

それはどーでもいいとして、このランカちゃん(アイドルらしい)は「ご存知ないのですか?彼女こそ代役からチャンスを掴み、スターの座を駆け上がっている、超時空シンデレラ ランカちゃんです☆ 」というランカちゃんだそうだ。

このキラッ☆光線で敵を倒しているのだ。なんなんだ、この展開!!しかもこの「星間飛行」という曲は、松本隆作詞で菅野ようこという豪華メンバー。大人はどこまで本気なんですか!?ネタなの?!本気なの!?

むしろこのアニメを見たくなった。シリアスなアニメなのかと思っていたのだが?!

『文系のための数学教室 / 小島 寛之 』

文系のための数学教室 (講談社現代新書)

文系のための数学教室 (講談社現代新書)
小島 寛之
講談社 2004-11-19
<本書より>

数学はいまや理系に固有の学問ではなく、文系でも必需の道具として利用されているのです。「文系だから数学はわからない」と決め付けてしまうのは、実にもったいないことです。文系には文系固有の数学の利用方法、理解の仕方があっていいでしょう。(中略)実は数学は「言語」の一種です。しかし、このことを意識している文系の方はあんがい少ないのです。
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*多少酔ってます。

これもvamoくんのおすすめだったかな?読んでみました。

うん、文系からの見方(日常の論理、民主主義、哲学など)とわかりやすい切り口で面白かったです。多少、それはどーかなーと思う点もあったけど、数学の式を使って色々と説明してくれたのが変に表面的じゃなくて良かった。もともと微分積分を理解しようと学んでいる数学道だけど、なんとなーく見えてきた気がする。積分というのは曲線のある面積を求めるのに、部分を細かく分けて面積を求め、それらを足したものという観念でいいのかな。昔、領主が領地に税金をかけるのに正確に面積を求める必要があったけど、川が曲がっているから求めるのが大変だったとどっかで読んだ。

ただ微分がいまいちまだつかめてない。その一点における状態がわかると最大値や最小値、それを加速と考えると未来の位置がわかるという感じなんだが、一点の状態がわかると未来がわかるというのがどうも繋がってないのよねー。dxとかdyが出てくる記号は「とっても細かい」という意味はわかった。実際には differential らしいんだけども。略語は意味を知るのが大事っすなー(IT略語なんて特に)。

あと今回の驚きは民主主義を数学的に考えると、個人の好みが集団に反映されないということが証明されているということだ。なんでも経済学者のケネス・アローによる「アローの一般可能性定理」によると「個人の選好から集団の選好を決定する方式(関数)で、決定された集団の選好がこの5条件を満たすような方法(関数)は存在しない」ということらしい。5条件というのは、推移率、正反応、独立性、市民主権、非独裁ということだが、詳しくは wiki へ。難しいことがあれば「国民投票すりゃいいのに」と単純に思っていたんだけど、そうか。そういうこともあるのか。なんか騙されてる感もあるので、どっかのエライ人がこの論を覆してくれるのを待ちたい。あと文系としては、ドストエフスキーを思い出した。大多数の無知による多数決の結果って正しい結果を生むか?ということだ。でもこれって非常に傲慢な考えなんで、別に正しい・正しくないは要らないのかもしれないとも思う。でも科学が弾圧された歴史を考えると(天動説とか)、やっぱり正しいことは正しいとも思う。難しい。個と集団て別物だよね。

そうそう、本日体調悪いんで、MZ飲みをキャンセルしてしまいましたがご帰国なさった方、お疲れ様でした。