『グルメのための文芸読本 / 篠田 一士』

グルメのための文芸読本 (朝日文庫) グルメのための文芸読本 (朝日文庫)
朝日新聞社 1986-11
内容(「BOOK」データベースより)

博識と食欲を以て鳴る文芸批評家は、かつて『アンナ・カレーニナ』冒頭に登場する生牡蛎に生唾を飲んだ少年だった。文学作品に描かれた珍味佳肴を想像裡に味わいつくすことは読書の楽しみのひとつ、と断言する著者が、古今東西の詩文から口腹の楽しみを集めた、舌で読むアンソロジー。
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グルメ本というか、古今東西の本から食べ物の描写を抜き出した本ですね。

意外だったのは、思ったほどお腹空かなかったこと(笑) 食べ物ばかりの話だと美味しそうでお腹空くかなあと思っていたんだけども、やっぱり一文だけ抜き出すと背景描写がわからないのでそこまで雰囲気を感じないからかな。

それでもやっぱり数ある食べ物の描写の数々を見せ付けられると、やっぱり食べ物っていいよねえと思うことしかり。それではひとつ蜜柑の引用をば。中国の張岱(ちょうたい)という人の「陶庵夢憶」という本らしい。自家の近くの果樹園にできる極上の蜜柑について、そこの園主の凝り性ぶりを書いた描写。

「青いうちはちぎらぬ。酸いうちはちぎらぬ。木の上で紅くなるまではちぎらぬ。霜が下りなければちぎらぬ。蔕(へた)と一緒に剪(き)らなければちぎらぬ。だからそのちぎった蜜柑の皮は極めて剥き易くて、深黄色、中の袋は堅いけれどもぽろっと剥けるし、筋は簡単にほぐれ、味は甘くて新鮮だ」

こたつに蜜柑の季節だねえ。

『世界のフラワーロード / 100s』

世界のフラワーロード 世界のフラワーロード
100s
エイベックス・エンタテインメント 2009-07-08

おすすめ平均 star
starすいませんダメでした
star傑作とは?
starともに立ち上がり,上へ。

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おー、100s新譜出てたのかー。

近年の中村くんの近況は知らないのですが、まだまだ100sで楽しくやっているようで何より。育ての親である中村くんの祖父が亡くなったと聞いたので、音楽的に何か変わってしまうのかと思ったんですが、そうでもなかった。

中村くんの歌詞は話言葉のようなので、歌になると桑田佳祐のように更に何言ってるかわからないんだけど、文字を見ると深い(ような気がする)。このセンス、独特だなあ。

あと今、私の中ではポップな鍵盤フレーズが流行りのようだ。池田さんいいね。

『魂のゆくえ / くるり』

魂のゆくえ 魂のゆくえ
くるり
ビクターエンタテインメント 2009-06-10

おすすめ平均 star
star2009
star「くるり」ではなく「岸田繁」のアルバム。
star8月9日現在、今が旬のアルバム。

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うーん、地味?

こういうのが好きな人もいるとは思うんですが、どうしてもくるりには2~3枚目あたりのノリを期待してしまうので最近のはちょっとなあ。

しかし岸田くんの歌詞センスは相変わらず素敵。「Lv45」は「Lv30」の続きなのかしら。「魂のゆくえ」のピアノが良かった。「リルレロ」の蛇の目爛々というフレーズが頭に残って困った。

そんな具合。

『ヘイト船長とラヴ航海士 / 鈴木 慶一』

ヘイト船長とラヴ航海士~鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一~ ヘイト船長とラヴ航海士~鈴木慶一 Produced by 曽我部恵一~
鈴木慶一
Sony Music Direct 2008-02-20

おすすめ平均 star
star慶一節は健在か?
star「日本ロック」の継承?!
star是非ともマルチch環境で!

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CD屋で「レコード大賞優秀アルバム賞」&サニーデイ・サービスの曽我部くんプロデュース?!と驚いて購入の、こちらがヘイト船長一枚目。こういうのを優秀アルバム賞に選ぶなんて、レコード大賞もまだまだ良いところあるではないか。

鈴木慶一氏はまだまだ現役だなあ。さすが日本語ロックという時代を担った人だと思います。歌詞の幅広さ(世界観)が半端ない。音は曽我部くんのプロデュースで少し若者風になったのかなあ(曽我部くんも若者ではないのかもしれないが)。

曲では「おー、阿呆船よ、何処へ」の♪All right 船長 っていうところにやられました。素敵。

だと思っていたのに、サニーデイ・サービス復活してたんですね。しかもアルバム作ってるなんて……!こりゃ楽しみだ。

『シーシック・セイラーズ登場! / 鈴木 慶一』

シーシック・セイラーズ登場! シーシック・セイラーズ登場!
鈴木慶一
ソニー・ミュージックダイレクト 2009-07-22

おすすめ平均 star
star宅録風
star実にカッコいい!!

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順番が逆になっちゃいますが、曽我部くんと作ったヘイト船長シリーズの続編。

コンセプトアルバムというのかしら?こじんまりと作っている感じ。海賊がラジオ放送というのが素敵ですねー。私にはちょっと内容がダレたかなあ。

最後の「放送終了」という曲の「 ワンタウザンド ワン ポイント ラヴ 出力は気分次第 夜間航行のお相手はキャプテン・ヘイトがお送りしました」というナレーションにちょっとキュンときてしまった。こういうラジオ放送のナレーション、昔、聴いてたなあ。

焼肉食べたい@新宿

なんかお肉が食べたかったのですよ。

なので、Hさんに「お肉食べたい」と言って近くのお店に行くことにした。面子は新人Nくんと、こないだサシ飲みしたKさんという微妙なメンバーの4人でした(HさんとKさんは先輩・後輩の仲)。

豚レバーを軽く炙ったのが美味しかったよ!!あと2cmぐらいある肉をはさみでざくざくと切っていく様は豪快通り越してちょっとひいた。

おなかいっぱい。

『三文ゴシップ / 椎名 林檎』

三文ゴシップ 三文ゴシップ
椎名林檎
EMIミュージックジャパン 2009-06-24

おすすめ平均 star
star2009
starギュッと詰まった感じ
starかっこいいけれど等身大

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彼女独自の世界観は『加爾基 精液 栗ノ花』がすごいなあと思ったのですが、このアルバムは昭和歌謡のような雰囲気だと思いました。

調べたら色んな人とセッションしているアルバムなのかー。労働者という曲のイントロが好みだと思ったら、Super Butter Dogの池田さんだった。100Sの人か。さもありなん。

意外にラップとも彼女の歌は合うと思いました。彼女の歌の幅がどんどん広がると更に面白くなりそうですね。既にすごいけど。

『A beautiful greed / ACIDMAN』

A beautiful greed A beautiful greed
ACIDMAN
EMIミュージックジャパン 2009-07-29

おすすめ平均 star
star俺はあんまり好きじゃない
star創が好きな人には勧めれない
starA beautiful greed

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まだまだいつもの友人から借りたのが続くよー。

Acidmanの新譜(?)、いやー壮大だ。なんか宇宙レベルだね。映画のサントラ作ってもいいんじゃないかと思うぐらい。

私はAcidmanはCDのほうがいいと思うんだがどうだろう。このアルバムも良かった。green chordのほうが好きといえばそうなんだけど。

『Trash We’d Love / the HIATUS』

Trash We'd Love Trash We’d Love
the HIATUS
フォーライフミュージックエンタテインメント 2009-05-27

おすすめ平均 star
star細美さんの息遣いを感じる楽曲
starまだまだ
star色褪せることの無いサウンド

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また今年もCDを書くのを忘れてた。聴いてから書こうと思うとすぐ忘れるんだなあ。ちょっとまとめてメモしておきます。

これはいつもの友達に借りた。元エルレの細美さんのバンド。

エルレの全盛期を余り知らないんですが(サマーソニックで一回観たか)、今年はアルバムよく聴いてました。そして細美さんの英語発音が好きです。なんか舌足らずで可愛い気がする……。

このアルバム、雰囲気はエルレよりメロウな感じがした。個人バンドは激しいのかと思っていたので意外。しかしなかなか良いアルバムでした。私は好きだなあ。

『日本人はなぜ英語ができないか / 鈴木 孝夫』

日本人はなぜ英語ができないか (岩波新書) 日本人はなぜ英語ができないか (岩波新書)
岩波書店 1999-07
内容(「BOOK」データベースより)

国際化時代にもかかわらず低い日本人の英語力。非能率な英語教育を改善して英語ができる人材を育てるためには、発想の根本的転換が必要だ。英語を義務教育から外す、「国際理解」はやめる、教材は日本を扱ったものだけにする、など意表をつく大胆な改革案を提示して、発信型の国際英語が身につく教育システムづくりを呼びかける。
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こないだ読んだ鈴木さんの本がなかなか含蓄があったので、他の本も読んでみた。

当たり前といえば当たり前だったんだけど、著者が指摘する「日本人の特異な言語観」というのにそうだなあと頷いた。外国語というものは、鎖国していた日本人にとって知識を得るための手段であり、言語を学ぶ=先進国の知識を得るというポジティブなイメージがあったわけです。しかし諸外国(植民地化された国など)では、強制された言語、または自国を守るために覚えなければいけない(交渉とか)言語ということがあり、必ずしも言語を学ぶということが良い意味だけではないということだったわけです。そう考えると、日本人が「言葉が喋れる」ということに憧れるというのは、世界でも変わった見解を持っている民族なのかもしれないなあ。

そういった背後を考えつつ、これからの英語教育を考えている本でした。