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栽培植物と農耕の起源 (岩波新書 青版 G-103) 中尾 佐助 岩波書店 1966-01-25
内容紹介
野生時代のものとは全く違った存在となってしまった今日のムギやイネは、私たちの祖先の手で何千年もかかって改良に改良を重ねられてきた。イネをはじめ、ムギ、イモ、バナナ、雑穀、マメ、茶など人間生活と切り離すことのできない栽培植物の起源を追求して、アジアの奥地やヒマラヤ地域、南太平洋の全域を探査した貴重な記録。
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ブログもお久しぶりです。
あれ?こないだも9月の三連休にメモってたのか。10月の三連休もヒマしてました。替わりに本読んでました。秋はインプットするわ!
さて、久々に100冊に戻りました。うーん、面白い。
文化=cultureという単語は耕す(ラテン語 colere) という意味から転じて「心を耕す」で文化になったとか。人間の文化というのは、農作物をいかに得るかというところから始まってるんですね。そして、今もし、小麦や麦が野生種しかなくなってしまったら、人間は何千年もかけないと取り戻せないというところに驚いた。そうか、私たちは効率よく食べ物を得る=生きるために、農作物に品種改良を何千年もかけて行ってきたんだなあ。
栽培植物というのは、このように起源が分けられるらしい。
- 地中海農耕文化(ヨーロッパのほう) …… 大麦、エンドウ、ピート、小麦
- サバンナ農耕文化(アフリカのほう) …… ササゲ、シコクビエ、ひょうたん、ごま
- 根菜農耕文化(アジアのほう) …… さとうきび、タロイモ、ヤムイモ、バナナ
- 新大陸農耕文化(北南米のほう) …… ジャガイモ、菜豆、かぼちゃ、とうもろこし
なるほど、今でもその文化が出てるなあ。
あとそうかと思ったのは、バナナに種がないこと。株分けで増えるらしい。これも品種改良(というか突然変異を育てたのかな?)の結果なのかしら。そういえばバナナが絶滅の危機とどっかで見た気がする。
米文化の地域にはコメで作るお酒があるらしいんだけど、コメを食べるインドでは米主体のお酒がないんだって。あー、言われてみれば。なんでだろう?
以上、やっぱり関係ない世界の話にも面白いものが多いと再認識しました。