『パウル・クレー絵画のたくらみ / 前田 富士男』

パウル・クレー 絵画のたくらみ (とんぼの本) パウル・クレー 絵画のたくらみ (とんぼの本)
前田 富士男, 宮下 誠, いしいしんじ
新潮社 2007-01-24
内容(「BOOK」データベースより)
一見穏やかな画面からは想像できませんが、実はクレーはかなりの策士。主夫生活を余儀なくされたり、ナチスに家を逐われたりとけっこうな苦労家でもありました。クレー研究の第一線に立つお二人が新しいクレーの見かたを紹介します。
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渋谷のピカソとクレー展に行く予定があるので、その予習がてら。

クレーというと、天使の絵が一番に思い出されます。マウスで描いてみました、「忘れっぽい天使」ね。でもこの作品は晩年の難病患ってしまった後の作品であって、他の作品は色々なタイプの抽象画を描いてて驚きました。シュールレアリズムと言われても頷きます。でもこのあたりの人々の芸術へのアプローチと言うのは論旨が難しくっていつもよくわからんのだけど。

解説本を読むと「あー、この絵は繰り返しのモチーフを観るのか」とか「絵を横からみると違う絵になるのか」とかわかるので、そういうのは好きなんですが、評論家が自分に酔ったように「グレン・グールドのゴルドベルク変奏曲ほどクレーの作品群に近いものはない!」とかやるのは理解できない。なんだそれ。

でも一部分しか知らなかった作家のいろんな作品が鑑賞できて良かったです。これは本物を観るのが楽しみだ。こういう予習もたまにやると面白い気がする。

『ゼロから始めるフルマラソンの本 / 内山 雅博』

ゼロから始めるフルマラソンの本 (趣味の教科書) ゼロから始めるフルマラソンの本 (趣味の教科書)
ランニング・スタイル編集部 内山雅博
エイ出版社 2008-06-26
内容紹介
42.195kmはあなたにも走れる!
走ることが大好きな人はもちろん、これから走り始めようと考えている人も、今からフルマラソンを目指してみませんか? 自分のレベルに合わせたステップ・アップ式トレーニングで、あなたの夢をサポートします!
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趣味は、すべてかたちから入るタイプなのです。なので、基本的な理論は知っておきたいのです。

フルマラソンかあ…5kmも走れない人間には立ちくらみが起きそうですけど、いつか走れたら人生変わるかもしれないなあ。東京マラソンなんかは10kmのコースもあるし、マラソンは「半分の距離が走れれば完走できる」ってこの本が言ってるしなあ。夢は膨らむなあ。

さてこれは、フルマラソンを走るにはどんなトレーニングをしたら良いかという本です。私みたいに3~5kmをうだうだしてる人にも、こうやって走りましょうとアドバイスしてくれてます。読んで初めてわかったんだけど、ゆっくりでも連続して走ることがポイントらしいので、私は自分の能力の割にはペースが速かったようでした。現在、7.5~8km/h で走ってるんだけど、そうじゃなくて最初はゆっくりランニング(6km/h)としっかりランニング(7.5~8.6km/h)を組み合わせて長く走れるようにするらしいのです。

というわけで、当分の課題はゆっくりランニング(30分)+しっかりランニング(10分)の計4km とゆっくりランニング(50分)=5km ということになりました。そーなのかー。でもあんまりゆっくりだと逆に疲れるような気もするんだけども。まあやってみます。

フルカラーで、色々とストレッチからマラソン参加時の持ち物やラップ表もあるし、本気でフルマラソン走りたい人には良い本だと思いました。いつかホノルルマラソン行くとかいいなあ。誰か一緒に行ってみませんか?ほわわーん(←夢の音)。

『私はフェルメール / フランク・ウィン』

私はフェルメール 20世紀最大の贋作事件 私はフェルメール 20世紀最大の贋作事件
小林頼子/池田 みゆき
ランダムハウス講談社 2007-09-06
内容(「BOOK」データベースより)
ナチスに協力した売国奴か、一泡吹かせたヒーローか。歴史上最も有名な贋作者の一人となったファン・メーヘレンの栄光と挫折の生涯が、膨大な資料を踏まえ、スピードとスリルに満ちた文体で甦る。
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去年、フェルメール展に行ったのですが、フェルメールは贋作が多いという話は知っていたんだけど、どういう風に作っているのか知らないので興味があったのです。本によると、贋作者は世界で二番目に古い職業だそうな(一番目は売春だと言われてますね。この二番目はいろんなパターンがあるらしいので、真実は知らないけど)。

さて、このファン・メーヘレンという人は、古い時代の贋作を作るのにいろんなことをしてました。昔は絵の具を材料から作っていたので、フェルメールの青を作るのにラピスラズリを買ったり、絵の具のひび割れを出すためにかまどで焼いてみたり、キャンバスは実際の17世紀のものを買って表面を剥ぎ取って使用したり、かなり念入りに細工をしたのですね。そして彼の描いた「エマオの食事」は本物だと美術評論家たちに認められ、高値で取引されたわけです。

後に、ナチに国宝級の宝を売った売国奴だと訴えられ、それは自分が描いたものだと自白して、あらあらあの絵もそうだったの?!とバレたわけですが、これがなかったらたぶん贋物が美術館にかかってたんだろうなあ。読んでて思ったんですが、美術評論家の一言でその美術的価値が天と地ほどに違ってきてしまうんだよね。芸術関係って確固たる基準がないから権威ある人が「そうだ」と言ったらそれで価値が決まってしまう。贋作をいかにもすごく褒め称えている記述に「ぷぷっ」と感じつつ、芸術関係はもう自分基準で良い・悪いを感じてればいいんじゃないかとつくづく思いました。

作者が贋作を作る人に対しての態度が一貫してないので(その技術を認めてるのか非難しているのか)そのあたりがもやもやしましたが、絵画ビジネスの世界を垣間見れました。

 

『走ることについて語るときに僕の語ること / 村上 春樹』

走ることについて語るときに僕の語ること 走ることについて語るときに僕の語ること
村上 春樹
文藝春秋 2007-10-12
内容紹介
1982年秋、『羊をめぐる冒険』を書き上げ、小説家として手ごたえを感じた時、彼は走り始めた。以来、走ることと書くこと、それらは、村上春樹にあって分かつことのできない事項となっている。アテネでの初めてのフルマラソン、年中行事となったボストン・マラソン、サロマ湖100キロ・マラソン、トライアスロン……。走ることについて語りつつ、小説家としてのありよう、創作の秘密、そして「僕という人間について正直に」、初めて正面から綴った画期的書下ろし作品です。
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私のいつもの瞬間的な趣味で終わるのかこの先続くのかわかりませんが、たかだか3~4kmレベルでも走っているので、興味を持って手に取りました。

村上春樹自身は結構なランナーで、それこそ毎日10kmを走り続けているらしい。そんな彼にとっての「走ること」を綴った本。これは走っている人なら、より面白く読めるんじゃないのかしら。ジョギングの入門書でもなく単なるエッセイでもないんだけど、彼が走りを通して感じたことが色々とつづられていて、「小説家」が「ランナー」であるとこのような本が生まれるのだなあと思った。

実際問題、村上さんのレベルが高いので(フルマラソンとかトライアスロンとか)、自分自身と比べて見ることは全然なかったんだけど、走っているときの気持ちはわかるような気がした。自分を機械化するとかゴールするときに「もうこれ以上走らなくていいんだ」と一番最初に思ったりするあたり。

また村上さんがもし墓碑銘を選べるのなら、と前置きして

村上春樹 
作家(そしてランナー)
1949-20**
少なくとも最後まで歩かなかった

というのはイカしてる。僕はマラソンをしているんであって歩くために(レースに)来たんじゃない、という姿勢で彼は走り続ける。疲れるとすぐ歩く私には耳が痛い。やっぱり連続して走らないとジョギングにもならんよね。でも村上さんは33歳からマラソンを始めたそうなので、私にも可能性はあるってことだ。

小説じゃなくても村上文体の単語の選び方が素敵だったので、村上エッセイの波が来るような予感。

『カッコウはコンピュータに卵を産む(上・下) / クリフォード・ストール』

カッコウはコンピュータに卵を産む〈上〉カッコウはコンピュータに卵を産む〈下〉 カッコウはコンピュータに卵を産む〈上〉/(下)
クリフォード・ストール
草思社 1991-09
内容(「BOOK」データベースより)
発端は75セントだった。研究者のコンピュータ・システムの使用料金合計が75セントだけ合致しない。(略)どうせプログラムのミスさ、と軽い気持ちで調査するうちに、正体不明のコンピュータ・ユーザーが浮かび上がってきた。―ハッカーだ。誰かがコンピュータに侵入している。しかもこのハッカーは、研究所のコンピュータを足場に、国防総省のネットワークをくぐって各地の軍事施設や基地のコンピュータに侵入し、陸軍のデータベースを読みあさって、CIAの情報にまで手をのばしている。(略)世界中に報道された国際ハッカー事件。そのハッカー相手に孤軍奮闘した若き天文学者がみずから書き下ろした、電子スパイ追跡ドキュメント。
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去年から持ち越した本。1991年出版なのでかなり昔ですが、楽しく読めました。

たぶん昔読んでいたら、よくわかんなかったと思う。というのは、OSがUnixをベースに話しているのですよね。Unixを使用している人なら出てくるコマンドや手口に「ふーん」とうなずくのではないかしら。ノン・フィクションなのに、ちょっとした小説のような臨場感があったよ。75セントだけ合わない理由を追っていったら、スパイを追っかける羽目になるとは!!しかし、技術屋というのは自分の疑問をとことん追っかける姿勢と”まめ”さ(彼の場合はやったことの日誌を全て取っていた)が必要なんだなあ。

いまや情報処理の試験にもセキュリティの項目がある世の中ですが、セキュリティを高めることと利便性は反比例するので、そのあたりのさじ加減が難しいのは昔からのようですね。自分のテスト環境なんてデフォルトのユーザー・パスワードを残してたりするけど、ハッカーはそのデフォルトユーザーや推測しやすいパスワードから侵入を試みているわけで、結局強固な暗号よりも運用する人のほうに問題が多いんだろうな。

ハッカー追跡だけじゃなく、著者のプライベート(そのとき同棲していた彼女)との生活も描かれたりしていて、なかなか微笑ましい本でした。

大丈夫であるように-Cocco 終らない旅-

20081229.jpg「……すごいもの観ちゃったわ」

映画を観終わった後の第一声がこれ。かなり印象強くて、他の言葉が出てこなかった。

この映画は歌手のCoccoを追ったドキュメンタリーで、先日混んでて観られなかったので行ってきた。「映画」としては評価はできないが(ストーリー性はないし、映像も良いと思えなかった)、しかしCoccoというアーティストを知るのには十分だった。もう彼女に目が釘付けで2時間あっという間だった。

映画は彼女の沖縄米軍基地問題への思いや、青森の六ヶ所村を訪ねた際に感じたことなどを中心につづられていく。ライブでのMCで何度も泣く彼女を見て、とても感受性が強い人で純粋すぎて生きづらいんだろうなあとは思う。しかし、リストカットや拒食症(これは今日知ったんだけど)を経ている彼女が、今一番興味のあることが「”生きて続ける”ということ」というのが個人的に印象深かった。

映画の冒頭で彼女が黒砂糖をかじるシーンがあり、テロップが「この旅のなかで彼女が物を食べるシーンはこれだけだった」と流れる。エンドロールで、彼女が結んだ「辺野古のリボンが焼かれた」という文字のあと、「○年○月 拒食症のため入院」とあった。「生きろ!」と言ってる彼女が、拒食症=生きることを拒否というのが何とも難しい。

もっと色々と思ったり感じたことがあるはずなんだけど、なかなか上手い言葉が見つからない。でもとにかくいろんな意味で「……すごい」と感じたドキュメンタリーでした。

『ダンゴの丸かじり / 東海林 さだお』

ダンゴの丸かじり (文春文庫) ダンゴの丸かじり (文春文庫)
東海林 さだお
文藝春秋 2001-09
内容(「BOOK」データベースより)
イチゴショートケーキの攻めかた、シイタケは天下りの役人、茹で卵の愛しさ、つまらなそうに食べるとおいしいシュウマイ、プロのカツサンド鑑定士とは?コロッケには醤油かソースか、チクワブは何者か?ショージ君を前にとけてゆく身近な食べ物のなぞ。
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手持ちの本が何もなかったので、家の書棚から拝借。

食べ物ウンチクのすべては「美味しんぼ」から学んだ私ですが、B級グルメはショージくんから学びました!と言ったら、さすがに過言か。

でもショージくんの食べ物エッセイは庶民レベルで非常に面白い。彼の何がすごいって、その着眼点と擬音とリズムある文体。でも今、wikiみたら、もう御年71歳だそうでびっくりだ!それにしては、文体に年齢を感じさせないなあ(最近の読んでないけど)。

移動の途中で読み終わる軽い本としておすすめ。そして読み終わったらおなかが空くことでしょう。

2008年下半期ベスト3

上半期もやったけど下半期もやるよ!後半は電車に乗らなかったせいか32冊ぐらいでした。トータル100冊は無理だったなあ……。

そして数が減ったせいなのか質もそんなに良いと思わなかったので、ベスト5ではなくてベスト3にします。

  1. ご冗談でしょう、ファインマンさん
  2. おひとりさまの老後
  3. <子ども>のための哲学 

こうなりました。ファインマンさんはエッセイとして面白い。2位のおひとりさま~は、そんなに本が面白いというわけではなかったんだけど、上野先生に強烈な印象を受けたから。そして3位はどれにしようか迷ったんですが、個人的に「あー」と共感することが多かったので、永井先生に。

もともとこのブログ、こういった記録のためにつけてるんだけど、実際に俯瞰してみるとかなり面白い。すでに前半で読んだ本とか忘れてるんだけど、自分の感想見ていろいろと思い出すわ。これ、数年後に同じ本を読んだら、また違う感想になったりするのかしらね。

そろそろ2008年もまとめだなあ。今年一年早かった!来年は何でもいいからお金稼がないとやばい。

『海辺のカフカ (上)(下) / 村上 春樹』

海辺のカフカ (上) (新潮文庫) 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)

海辺のカフカ (上)  / 海辺のカフカ (下) (新潮文庫)
村上 春樹
新潮社 2005-02-28
内容(「BOOK」データベースより)
「君はこれから世界でいちばんタフな15歳の少年になる」―15歳の誕生日がやってきたとき、僕は家を出て遠くの知らない街に行き、小さな図書館の片隅で暮らすようになった。家を出るときに父の書斎から持ちだしたのは、現金だけじゃない。古いライター、折り畳み式のナイフ、ポケット・ライト、濃いスカイブルーのレヴォのサングラス。小さいころの姉と僕が二人並んでうつった写真…。
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今年最後の本になるかな?と思いながら、おもしろく読めた。

小説の構造は二つのストーリーが同時展開される形式で、「世界の終わりと~」と似てる印象だなと思ったらその続編的な立ち位置だと聞いて納得。古典が話のベースになってるし、単語や出来事がシンボリックなので深読みすればするだけのストーリーができるのだと思うのだが、今回はさらっと読んだ。

しかし読みながらずっと他のことを考えていたなあ。頭の隅に二重螺旋の図が浮かんでいたのだが、最後に一本の線にならなかったのが私的には拍子抜け。でもそのパラレルさが意味ありげよね……とも思ったのだが、いやいや村上作品はバーナム効果ってやつで読み手が自己を小説に投影して勝手にいろいろと印象を付加してるんじゃないか?とか自問自答。

「(略) それで、ことばで説明しても正しく伝わらないものは、まったく説明しないのがいちばんいい」(略)「自分に対しても、たぶんなにも説明しないほうがいい」

更にこのあたりを読んで、哲学者のウィトゲンシュタインを思い出したんだけど違うかなあ。論理哲学論考の「語りえぬものについては、沈黙せねばならない」と同じものを感じたんだけど。でもウィトゲンシュタインの思想をよく知らないんで、来年の課題として、もう一回入門書でも読もうかと思った。

とまあ本筋とは関係ないところで、色々と思った本書ですが読み終わった人たちで色々と感想を話し合うのが、楽しそうな気がします。深く考えずにインスピレーションで。

『ウェブ進化論 / 梅田 望夫』

ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書) ウェブ進化論 本当の大変化はこれから始まる (ちくま新書)
梅田 望夫
筑摩書房 2006-02-07
出版社/著者からの内容紹介
インターネットが登場して10年。いま、IT関連コストの劇的な低下=「チープ革命」と検索技術の革新により、ネット社会が地殻変動を起こし、リアル世界との関係にも大きな変化が生じている。ネット参加者の急増とグーグルが牽引する検索技術の進化は、旧来の権威をつきくずし、「知」の秩序を再編成しつつある。そして、ネット上にたまった富の再分配による全く新しい経済圏も生まれてきている。このウェブ時代をどう生きるか。ブログ、ロングテール、Web2.0などの新現象を読み解きながら、大変化の本質をとらえ、変化に創造的・積極的に対処する知恵を説く、待望の書。
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2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」を読んで、そういえば梅田さんの本読んでない、ということで読んだ。

こういうインターネット関係の本は2年も経つと古くなってしまうから、やはり早めに読まないと駄目ね。ご存知のとおり、日本は梅田さんの思うような方向には行かなかったわけで、今読むとどこか違和感がある。

梅田さんはGoogleのすごさを非常に強調しているが、私も出た当初のGoogleはYahooのエンジンと比べてすごいと思ったし、Google Map とか Calender とかGMail とかは愛用させてもらってはいるけど、あくまでもGoogleはネットサービスであってそれがものすごいという気があまりしないんだよな。当たり前に無料ツールで使わせてくれてるからかな。ただGoogleの人々が言う「世界政府っていうものが仮にあるとして、そこで開発しなければならないはずのシステムは全部グーグルで作ろう。それがグーグル開発陣に与えられているミッションなんだよね」という台詞は格好いい。

結局なぜこの本が売れたかというと、”インターネットでお金が稼げそう!”とお金の臭いに反応した人たちが殺到したんじゃないかね。そして結果はというと……たぶん思ったよりも稼げてないよね。ネット上では。個人的にはネットで意図的なお金搾取の臭いがすると(過剰な広告とか)どうも嫌悪の対象になるし。実際、GoogleAdsenseで稼いでいる人ってお小遣い程度じゃないのかしら。まあそれでもいいんだろうけど。

私としては今後欲しいネットの仕組みとして、1円とか10円とか小さいレベルで無料送金できるシステムがもっと浸透して欲しいです。今でもPaypal送金だとかbillio.comとかあるけど、まだまだ敷居が高いのよね。送金手数料もかかるし。自分がニコニコ見てたり、面白いサイトを見たりすると100円払ってもいいわ!と思ったりすることがある。それが2000人集まったら20万円でしょ?1月暮らしていけるよね。そうやって、ネットで面白いものを維持してもらうと、ネット住人としては嬉しいのですけども。

あとインターネットに関して言えば、ネット住人と一般的に使っている人との差異が広がってきているんだろうと思う。ちょっと前に一般常識・礼儀とブログマナーというエントリー炎上(リンクははてなブックマーク)を見てて感じたんだけどね。自分がネット黎明期に常識とされていたことが多数の参加によって変わってきてるのかもしれんね。

などとネットに関してはいろいろ考えることがありました。本の感想はうーん……今現在の状況を梅田さんに分析していただきたいです。