『仕事は楽しいかね? / デイル・ドーデン』

仕事は楽しいかね? 仕事は楽しいかね?
デイル ドーテン Dale Dauten
きこ書房 2001-12
Amazon.co.jp

(略)本書は、将来への希望もなく日々仕事に追われる主人公が、老人のアドバイスに自己変革のアイデアを見いだしていく物語である。(略) 試すこと、日々変化が必要であること、偶然を見落としていること…。本書のこうしたメッセージは特別なものではないが、それを痛切に感じさせる語り口が独特である。(略)物語仕立てのビジネス啓発書としては「短編」の部類に入る本書。シンプルながら味わいのある1冊である。(棚上 勉)
Amazonで詳しく見る by G-Tools

タイトルのインパクトと、いわゆるビジネス書でよくお勧めされていたので一読。

なるほどねー、こういう切り口もあるのか。よくあるビジネス書の、目標があってそれへの道筋を決めて…みたいなのかと思ったら、この本はまったくの逆だった。「目標を達成するころにはもう環境が変わってるよ」だって。変わり続けることがポイントらしい。

「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」「偶然を見逃さないこと」「試しつづけること」というキーワードだった。要は試してみないと何も生まれないよ、ってことなのかな。でも確かに10回試して9回が失敗でもいいんだよね。1回が当たれば。その試すことすらしないと、何も起こらないというのは確か。

しかしスピリチュアルにも通じるこのキーワード、偶然に導かれるように色々やっていると本人の道筋としては納得しているのだけど、回りは因果関係が見えないので振り回されるんだろうなあ。でも何でも興味を持ったことを「試す」というのは面白い気がした。やはり基本は「見るまえに跳べ」なのかー。

近日ぐっときた言葉が「今が残された人生で一番若いのよ」だったんだけど、若いときだったら~とかじゃなくて「今」なのかもね。 

いろいろと考えずに試してみようかなと思った読後感でした。

『おくりびと / 滝田洋二郎監督』

おくりびと [DVD] おくりびと [DVD]
アミューズソフトエンタテインメント 2009-03-18

<内容紹介>
納棺師─それは、悲しいはずのお別れを、やさしい愛情で満たしてくれるひと。
【キャスト】本木雅弘 広末涼子 余 貴美子 吉行和子 笹野高史 山崎努

Amazonで詳しく見る by G-Tools

実はこの映画、仕事相手のタイ人に勧められていて感想を求められていたのです(ちなみに英題は Departure というらしい)。観なきゃなあとは思っていたものの、映画は好きではないので放置していたんだけど、先日の祖母のお葬式で「人の最後ってなんだろう」と考え、私の街にもようやくレンタル屋が出来たという偶然が重なったので、これは観ないと、と借りてきた。

単純に先日お葬式があったせいだと思うんだけど、色々重なりすぎて泣いた。しかし、山崎努は何の役でも上手いなあ。白子を食べるシーンで「困ったことに、美味いんだな、これが」ってやつ。唐突に伊丹監督の「タンポポ」を思い出したんですが、山崎さんもタンポポに出てたし、生と死と性と食ってなんかつながってるのかな。あのぷっくりとした白子、食べたい。

ストーリーとしては少し薄い気もした。ありがちといえばありがち。でも本木くんの納棺師としての所作は美しかったな。広末は普通にかわいいと思いました(異論は認める)。正直、主役の二人の夫婦より、脇役が上手かったので場が持った映画だとは思いましたが、この話を映画化したいと思った本木くんの情熱は買う。

私のなかでは「今」のタイミングで観る作品でした。

野田地図 ザ・キャラクター@池袋

20100724.jpgNODA・MAP 第15回公演

ザ・キャラクター@東京芸術劇場

  • マドロミ – 宮沢りえ
  • 家元 – 古田新太
  • 会計/ヘルメス – 藤井隆
  • ダプネー – 美波
  • アルゴス – 池内博之
  • アポローン – チョウソンハ
  • 新人 – 田中哲司
  • オバちゃん – 銀粉蝶
  • 家元夫人/ヘーラー – 野田秀樹
  • 古神/クロノス – 橋爪功

友達の知り合いの代打で行ってきました。ものすごい久しぶりの野田芝居。たぶん「贋作・罪と罰」以来。

昔のイメージだと、掛詞とよく走る芝居だと思ってたんだけど、掛詞は相変わらず健在であったが、そんなに飛んだり跳ねたりではなかった。野田さんも歳取ったということなのかしら。書道教室が舞台でギリシャ神話を織り交ぜた話でした。紙と神が掛かってたり、漢字がキーワードになったり。

しかし特筆すべきは、宮沢りえ。こんなに舞台が上手いとは思わなかった。古田新太がもう少しやってくれるかと期待しすぎたせいもあるけど、今回の一番な役者さんでした。顔小さいしなー。橋爪さんが物忘れが多いという役を演じていたんだけど、本当に台詞忘れてるんじゃないかというぐらいの演技っぷりでした。

帰りにHUBでモヒート飲んで帰る。この友人、私より沸点低かったはずなのに、いつのまにか忍耐強くなってた。みんな、大人になりすぎだよー。置いてかないでくれよー(笑)

『村上春樹、河合隼雄に会いにいく / 村上 春樹』

村上春樹、河合隼雄に会いにいく 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
河合 隼雄 村上 春樹
岩波書店 1996-12
内容(「BOOK」データベースより)

村上春樹が語るアメリカ体験や’60年代学生紛争、オウム事件と阪神大震災の衝撃を、河合隼雄は深く受けとめ、箱庭療法の奥深さや、一人一人が独自の「物語」を生きることの重要さを訴える。「個人は日本歴史といかに結びつくか」から「結婚生活の勘どころ」まで、現場の最先端からの思索はやがて、疲弊した日本社会こそ、いまポジティブな転換点にあることを浮き彫りにする
Amazonで詳しく見る by G-Tools

読書という行為には、必然性と偶然性とがいろいろと絡み合って、読み手の状況や精神状態で同じ書物を読んでも受け取り方が違うのだと思うのです。

今回、何も考えずに図書館に行って適当に借りてきたんだけど、読み始めたら一気に読んでしまった。近日、読書に集中できてないのでこれは珍しい。おそらく色々と自分の悩み(というほどでもないけど)を彼ら二人の対談内容に投影したからだと思う。

そのキーワードは「コミットメント」や「よりどころ」ってところ。コミットメント、という単語はビジネス用語での意味しか知らず、「必達目標」という意味だと思ってたけど、「関わりあい」という意味もあるのね。村上さんは、昔はデタッチメント(関わりのなさ)を意識的に行ってたけど、コミットを考えるようになって、それで何にコミットするかを迷っているというようなことをおっしゃってた。そして、やっぱり私も何とコミットしていいのかよくわからんまま、今過ごしている気がしてる。会社でもないし友達でもないし家族でもないし自分自身でもないし。もっというと「人」とコミット(関わりあう)するというのがよくわからんのだよね。いや、もしかして関わりあうのは人じゃなくてもいいのかもしれないんだけど。

要は自分が浮ついている(生き方含めて)のは、他者とコミットしてないのと拠所みたいなのが無いせいなのかなと思ってみたり。*でもこないだの仏教の本には「よりどころ」を持つのは良くない、と書いてあったけどね!よりどころがあるとそれで一喜一憂しちゃうからとかなんとか

……と、つらつら文を書いてみてもまとまらないな。もうちょっと寝かせてみます。あ、本は面白かったよ。自分に井戸を掘らねばね。

『数学ガール-ゲーデルの不完全性定理 / 結城 浩』

数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 数学ガール/ゲーデルの不完全性定理
結城 浩
ソフトバンククリエイティブ 2009-10-27

内容(「BOOK」データベースより)
「数学って、不完全だったの?」「僕」と三人の少女が「不完全性定理」の真実に迫る、魅惑の数学物語。
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

数学ガールシリーズ第三弾。第二弾の感想はこのへん

今回はかなり難しくて、数学的内容が全然頭にはいらなかった。ちゃんとひとつひとつ前段階を理解してないとこういうのは難しいなあ。特に言葉の定義をあいまいにしちゃうと、ダメなんだろう。

しかし 1=0.999…のことをわかりやすく説明してくれたのが良かった。この問題については、前も驚いていたけど、0.999…という表現は 0.999…9 とは違うっていうことなのか。

0.999…は1に無限に近づいていく(目標地点が1という表現をしていた)という意味で、=1になるのか。そして数学的にはここから極限(limit)という表現が出るみたい。limってそういう意味だったんだ。そしてさらにイプシロン・デルタになるらしいんだが、もうこのあたりは記号ばかりでまったくわかりません!

本題の不完全性定理のあたりはもう目がすべってダメでした。

自分が数学をどのあたりで見失っているのか、第一弾あたりから読み直す必要がありそうです。……ってこの台詞、何度繰り返してるんだろうか。

『怒らないこと / アルボムッレ スマナサーラ』

怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書) 怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
アルボムッレ スマナサーラ
サンガ 2006-07-18
内容(「BOOK」データベースより)
昨今では、怒って当たり前、ややもすると怒らないと不甲斐ないとでも言わんばかりです。ブッダは、これに真っ向から反対します。怒ってよい理由などない。怒りは理不尽だ。怒る人は弱者だ。怒らない人にこそ智慧がある。怒らない人は幸せを得る。人類史上もっとも賢明な人は、なぜ怒りを全面否定したのでしょうか。最初期の仏教であるテーラワーダ仏教の長老が、その真意を平明に解き明かします。
Amazonで詳しく見る by G-Tools

最近の自分テーマである「怒る」ということについて、考えてました。

私は非常に怒りの沸点が低くていつでもぷりぷり怒っているので、これじゃダメなんじゃないかなあと思ってるわけです。第一、怒ると非常に疲れるし、そのあとの自己嫌悪がひどい。本屋で題名につられて衝動的に買った本ですが、なかなか耳が痛いことが書いてありました。

曰く、「自分が完璧だと思うから怒る」。そうか、怒るって自分が正しいと思うから受け入れられないことに対して怒るんだよね。そして「怒ることで負のスパイラルが起こる」ということ。確かに怒ってもいいことは一つもないんだよなあ。そして「怒り癖というのはなかなかとれない」とか。

まずは自分分析と友人のみんちゃんに相談してみましたが、彼女曰く「君はすぐ怒って相手に怒りを伝えるけど、結構あっさり忘れるという感じ」という意見をもらって納得。そんな感じ。でもその相手に怒りをそのまま伝えるというのは、先日友人に言われた「嘘をつく必要はないけど言わなくていいことは言わない」というのに通じるので、言わないほうがいいのかもしれない。でも怒ってるとその怒りに負けて言っちゃうんだよなあ。でもでも私だったら相手が怒ってるのに何も言われないほうが嫌なんだけど、そのあたりどうなんだろう。相手によるのかな。しかしその怒りを伝えて楽になるのは確かに自分のほうなんだけども。

まぁ、みんちゃんには「そこよりも沸点が低いのをどうにかするべきだろう」と言われ、まったくもってそのとおりだと思いました!その沸点の低いのをどうにかするべく、最近はムカッときたら深呼吸をしたり、怒りの理由をノートに書きつけたりしてみてはいるのですけども、なかなか改善されないなあ。これも一つの強いエゴなんだろうなあ。

ただ面白いなあと思ったのは、うちのTLに「おまえはそんな怒らないだろう」と言われてびっくりした。きっと私が猫かぶってるんだなあ。付き合いが長い or 自分の近しい人にはいつでも怒ってる姿をさらしているので、そういうのも甘えの一種なのかもしれないと思った。

一朝一夕には直らないと思うんですが、人生、死ぬまで修行なんだなあと思ってみたり。まだまだ私と「怒り」との付き合いは続きます。でも出来れば怒りたくないんだよおおおお!!!!

Rocks Tokyo@区立若洲公園

20100530_1.jpg今年初の野外フェスかしら?

Rocks Tokyo @ 区立若洲公園

11:00~21:00くらい?

また辺鄙な場所にある感じで、新木場駅から50分歩いて会場に行ったよ。往復バスチケットが駅に着いた時点で売り切れってなんだそれ。バスの待ち時間が50分てなんだそれ。現地についてしまうじゃないか!お目当てのアーティストが一発目だったので、一生懸命歩いたよ。

とにかく天気がよくなくて、寒いし雨降りそうだしで、ビールの美味さが半減でした……。

さて、「続きを読む」につらつらと感想書いておくので、興味がある人だけどうぞ。

続きを読む Rocks Tokyo@区立若洲公園

Tokyo M.A.P.S @六本木ヒルズ

20100504.jpg知人Hajimeちゃんがお気に入りの菊地成孔(なるよし)というサックス奏者さん主催の、無料ジャズフェスが六本木ヒルズであるというので、誘われて参加。わたくし、ジャズをまったくわからないので良い経験でした。

まずは世界の山下洋輔イントロデューシング寺久保エレナ。この寺久保さんという方、サックスプレイヤーで女子高生でまだ17歳だそうですが、良い音だしてました。上手いなあ。個人的には音楽はニコニコ弾いてくれるほうがいいので、もっと笑ってくれるといいと思ったんですが、まぁそれは個人の好みか。Hajimeちゃんが「鍵盤がついてきてるんだよ!」とえらく興奮していた山下さんの演奏はさすがの貫禄。

そして軽く飲んだあとに見たカヒミ・カリィ+菊地成孔はまたこれがだるーい感じで、個人的には好みじゃないんですが、こういう音楽もあるんだなあと。カヒミはフランス語しか歌わないのかと(勝手に)思っていたんですが英語歌詞もあるんですね。旦那のタップダンサーが競演してたんですが、タップの音が良かった。ああいう併せ方もあるんだ。

続きを読む Tokyo M.A.P.S @六本木ヒルズ

浮世絵美術館@豊洲

20100502.jpgいや……だからもんじゃ焼きの写真ってちょっと……なんか、ねえ?

無料券あるんだけどとMに誘われて豊洲ららぽーと内の平木浮世絵美術館。GW内の天気の良いときにいってまいりました。

浮世絵自体は小さなもので木曽街道六十九次というのをやっていたよ。しかし、木曽街道は中山道とどう違うのだろうか?ググったら、中仙道と名古屋城下を結んだ道とあったんだけども。地名と絵の題材がほぼ駄洒落で笑った。

早々に見終わってしまったので、ららぽーと内で珍しく買い物。あんまり自分は買い物欲が無いんだけど、「普段外に出ないからいっかー」を合言葉に買う。

その後、私の「もんじゃ食べたい!」という主張により、月島のもんじゃストリートまで移動してもんじゃを食べる。……うん、やっぱりもんじゃってどこで食べてもそう味は変わらないような気がするな(ちなみに、あまりにお腹にたまらないので、帰宅時にビックマックセット買って帰った)。そして、4時半ぐらいから始めてたんですが、一軒じゃ物足りず、立ち飲みバーみたいなとこへはしごする。

近日のパワースポットブームの話をして、「そんなのブームの前からやってたわよね!」と偉そうに文句たれつつ(その頃の私たちのバイブルは観光―日本霊地巡礼 (ちくま文庫) でした)、またやろうかと関東近辺から潰す計画をする。

なかなかゆる~い感じでよいGWのお出かけでした。

『英語上達完全マップ / 森沢 洋介』

英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法

英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法
ベレ出版 2005-10

内容(「BOOK」データベースより)

英語習得という到着点を目指す人のために、どのような経路をどのように歩くのか、これまでに例がないほど明瞭に、詳しく書いてあります。
Amazonで詳しく見る by G-Tools

今年の目標はCiscoだったんだが、諸事情により当分要らないので、やっぱり英語にしようかと思います。

そして全てカタチから入る私としては、効率の良い勉強方法を探すということで一番しっくりきたのがこの方の提唱する方法。もともとサイトを知っていたのですが、やっぱりそういう方法になるよなあと頷きつつ、書籍も購入。

さらには、ネット界隈で英語上達完全マップを10ヶ月やってみたという猛者も出現。なんと300点レベルから890点まであげたという。こういうサイト見ると急激にテンションあがるわ~。

そういうわけで、教材についてはまた後日。