『日本人はなぜ英語ができないか / 鈴木 孝夫』

日本人はなぜ英語ができないか (岩波新書) 日本人はなぜ英語ができないか (岩波新書)
岩波書店 1999-07
内容(「BOOK」データベースより)

国際化時代にもかかわらず低い日本人の英語力。非能率な英語教育を改善して英語ができる人材を育てるためには、発想の根本的転換が必要だ。英語を義務教育から外す、「国際理解」はやめる、教材は日本を扱ったものだけにする、など意表をつく大胆な改革案を提示して、発信型の国際英語が身につく教育システムづくりを呼びかける。
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こないだ読んだ鈴木さんの本がなかなか含蓄があったので、他の本も読んでみた。

当たり前といえば当たり前だったんだけど、著者が指摘する「日本人の特異な言語観」というのにそうだなあと頷いた。外国語というものは、鎖国していた日本人にとって知識を得るための手段であり、言語を学ぶ=先進国の知識を得るというポジティブなイメージがあったわけです。しかし諸外国(植民地化された国など)では、強制された言語、または自国を守るために覚えなければいけない(交渉とか)言語ということがあり、必ずしも言語を学ぶということが良い意味だけではないということだったわけです。そう考えると、日本人が「言葉が喋れる」ということに憧れるというのは、世界でも変わった見解を持っている民族なのかもしれないなあ。

そういった背後を考えつつ、これからの英語教育を考えている本でした。

『一生太らない体のつくり方 / 石井 直方』

一生太らない体のつくり方―成長ホルモンが脂肪を燃やす! 一生太らない体のつくり方―成長ホルモンが脂肪を燃やす!
エクスナレッジ 2008-01
出版社/著者からの内容紹介

30歳後半になると、多少の食事制限や運動をしても体重が落ちづらいと感じるようになると思います。それには代謝の低下が深く関わっているのです。その代謝の低下は、筋肉量の増減とも深いかかわりがあります。本書では、そのしくみをわかりやすく解説し、効率よく筋肉量を増やし、代謝のよい体をつくるためのノウハウを紹介します。付録として、2種類の実践スロトレメニューも付いています。
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「にょんたさん、最近太った?」と会社の人から言われたとか言われないとか……。

スロートレーニングで何故効果があるのか、筋トレが何故大事なのかということをきちんと理論だてて書いてある本。これを読むと、食事制限よりまず筋トレからはじめようと思うことは間違いない。

とりあえず一日だけ(……)やってみたんですが、いやー、「スロトレ」でも疲れるのね。いかに自分が日ごろ動いていないかよくわかった。

3ヶ月続けると良いらしいんですが、私には実践編がもう少し必要かしら。女性向けのダイエット本も出てるらしいので、そっちも読んでみようかなあ。いや、もちろん読んだだけじゃ意味ないのはわかってるんだけど、まずは動機づけよね☆

『リプレイ / ケン・グリムウッド』

リプレイ (新潮文庫) リプレイ (新潮文庫)
ケン・グリムウッド(著) 杉山 高之(訳)
新潮社 1990-07
内容(「BOOK」データベースより)

ニューヨークの小さなラジオ局で、ニュース・ディレクターをしているジェフは、43歳の秋に死亡した。気がつくと学生寮にいて、どうやら18歳に逆戻りしたらしい。記憶と知識は元のまま、身体は25年前のもの。株も競馬も思いのまま、彼は大金持に。が、再び同日同時刻に死亡。気がつくと、また―。人生をもう一度やり直せたら、という窮極の夢を実現した男の、意外な、意外な人生。
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SF小説なのかな?確かどこかでオススメされてたので読んでみた。

いわゆる時間ループ系で、主人公は何度も人生を繰り返すのです。そしてその人生のたびに色々学び(学んだのかな?)、同じような境遇の女性と恋をし……(ある意味長いラブロマンスだ)といった内容。

こういう本のオチのつけかたは色々あると思うんだけど、たぶんこういうオチが一番無難なんだろうなあ。今生きる人生を一生懸命生きましょう、的な。

個人的にはそんなに面白くなかったけど、もし自分がまた人生をリプレイするなら…と考えたりした。別に自分の人生を後悔することはないので、たぶん同じような人生になっちゃうのかなあ?

『とろける鉄工所 1~3 / 野村 宗弘』

とろける鉄工所 1 (イブニングKC)
とろける鉄工所 1 (イブニングKC) 講談社 2008-11-21
売り上げランキング :

おすすめ平均 star
star製缶工の私も納得
star編集者の欄外コメントが、漫画を一時停止させる
starやば…

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kuroちゃんにコメントで紹介されたこのマンガ、即行買ってきました。

のろ鉄工所を取り巻く人々の話なんだけど、溶接工という仕事の奥深さが伝わってきて非常に面白かった!私も今度からまわりにある溶接の継ぎ目がすごく気になると思う。しかし、肉体を使う仕事はすごいなあ。酷使してるなあ。でも「つらいこと」を出しつつも、非常に楽しそうに仕事に向かっている姿勢がいいね。

そして、ここに出てくる女性陣(ぺーさんの奥さんとか小島さんの娘さんとか)がいやみなくて可愛い。あ、社長の奥さんも・・・昔はね?今も飴玉あげてて可愛いか。

そして何より広島弁なのが、ヒジョーに素敵だった。広島弁かっこいいっすなー。

*ちなみに1巻の不評の編集者欄外のコメント、私もどうかと思いました。

 

『自分の中に毒を持て / 岡本 太郎』

自分の中に毒を持て―あなたは 自分の中に毒を持て―あなたは”常識人間”を捨てられるか (青春文庫)
青春出版社 1993-08
日経BP企画
(略) 今を生きる人々を叱咤激励している。自分の人生を振り返って、この世に生まれ出た瞬間から(覚えているわけではないだろうが)、小学校時代、パリ留学時代、今日に至るまでを「決められた枠にはまらずに、自分の思いを爆発させ続けてきた連続だ」と言う。著者の主張は明快だ。「集団に馴染むために個性を殺すな。1人ひとりが本気で考え、自分の思いを爆発させなければ、世界はつまらなくなる」。何かを生み出すためには、自分を追い込むことが必要だ、という言葉は芸術家として生き抜いた著者の叫びだ。数々の前衛的な芸術作品に込められた熱く厳しいメッセージが伝わってきて、勇気づけられる。
(日経ビジネス 2002/02/11 Copyright©2001 日経BP企画..All rights reserved.)
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岡本太郎は頭のいい人だなあ。

初めて彼の書いた文章を読みましたが、かなりぐっとくることが書いてあった本だった。彼は「生きる」ということを生涯かけて表現した人なんだろうな。

パリ時代には哲学や社会学などを学んだらしく、絵画の勉強で行ってたのかと思っていたので意外だった。あとそのプレイボーイっぷりも知らなかったので驚いたよ!(岡本敏子さんを養女にしたのは変わった恋愛方法だなとは思ってたけど)。

人生の岐路で安全な道と危険な道があったら迷わず危険な道を選べ、という彼の考えは、常に自分と闘っていた彼にぴったりで、私もそういう思い切りのよさが欲しいと思ったよ。

……いや、今すぐ自分次第で出来ることなのは重々承知なんですけど。

なんか中途半端な感想だけど、良い本だったのは確か。おすすめ。

『きのう何食べた?3 / よしなが ふみ』

きのう何食べた? 3 (モーニングKC)
きのう何食べた? 3 (モーニングKC) 講談社 2009-10-23
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おすすめ平均 star
starおいしいものってしあわせ
star読んでよし、作ってよし、食べてよし
star待ってました!

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マンガは特にメモってないんですが、これは去年もメモったのでメモっておくか。

みんちゃんとこのブログで出ていたのを知ったので、買ってきました。今回も美味しそうだった。前と比べるとこってり系が少なかったかな?

とりえあず本日、サッポロ一番みそラーメンを作って食べた。野菜炒めにバター入れるのはアリね。

ちなみに私は強力なサッポロ一番塩ラーメンサポーターで、塩ラーメンを牛乳と卵とチーズをいれて作るのだけど、誰もこれの美味さに同意してくれない……。

『茶の本 / 岡倉 覚三』

茶の本 (岩波文庫) 茶の本 (岩波文庫)
岡倉覚三(著) 村岡 博(訳)
岩波書店 1961-01
メタローグ

今世紀の初めは、日清戦争が終わり日露戦争が始まる動乱の時代だった。日本美術院の創設者で、ボストン美術館東洋部長の要職にあった天心岡倉覚三(1862 -1913)も、西と東がせめぎ合った時代の子である。本書を英文で書いた天心は、日ごろ欧米人が飲んでいる茶には、調和を重んじる東洋の精神が息づいていることを、ユーモアをまじえ説いていく。たかが一杯の茶だが、心を澄まして味わえればそこには東洋の宗教、倫理、芸術の粋がある。西洋の人々よ、小さなものの中に潜む偉大さを見逃してくださるな―。先覚者の祈りが込められた名著である。(宮川匡司)
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岡倉覚三は岡倉天心ですよね。岡倉天心というと、フェノロサと日本美術を復興させた人でしたっけ。

「茶の本」って名前は知っていたけど読んだことないので、チャレンジしたんだけど薄いのに非常に読みにくかった。しかし言い回しが面白い(ような)気がした。元は英語で書いてある本のはずなんですが、訳したのがすごいな……。

よその目には、つまらぬことをこのように騒ぎ立てるのが、実に不思議に思われるかもしれぬ。一杯のお茶でなんという騒ぎだろうというであろうが、考えてみれば、煎ずるところに人間享楽の茶碗は、いかにも狭いものではないか、いかにも早く涙であふれるではないか、無辺を求むる渇きのとまらぬあまり、一気に飲みほされるではないか。してみれば、茶碗をいくらもてはやしたとてとがめだてには及ぶまい。

なんかリズム感がある訳ですよね。あと陸羽の茶経の話も引用されていたけど、面白いなあ。

彼の説によると、その水、山水を用うるは上(じょう)、江水は中、井水は下である。煮沸に三段ある。その沸、魚目のごとく、すこし声あるを一沸となし、縁辺の湧泉蓮珠(ゆうせんれんしゅ)のごとくを二沸となし、騰波鼓浪(とうはころう)を三沸となしている。

それってどんなのなんですか!!

あの時代に日本文化を誇りにし、西洋に毅然と説明しようとする姿がすごい。日本人でも新しもの好きな人には古い(ダサい?)と思われていたのかもしれないのにね。

私には読みこなせなかったので、いまいちこの本の真髄がわからなかったけど、今後の人生において茶道とバッティングするときがあったら、また読んでみたいと思う本でした。

 

『外国語上達法 / 千野 栄一』

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)

外国語上達法 (岩波新書 黄版 329)
岩波書店 1986-01
<本から>
外国語コンプレックスに悩む一学生は、どのようにして英・独・仏・チェコ語をはじめとする数々のことばをモノにしていったか。辞書・学習書の選び方、発音・語彙・会話の身につけ方、文法の面白さなど、習得のためのコツを、著者の体験と達人たちの知恵をちりばめて語る。言語学の最新の成果に裏付けられた、外国語入門書の決定版!

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確かAmazonの「この本を読んでる人はこんな本を読んでます」的なところから選んだはず。

至極まっとうなことが書いてある本でした。語学の天才ではない著者が、どのように語学と取り組んだかを書いてあります。時々出てくる著者の先生方の素晴らしさを語るエピソードが素敵。先生が彼に宛てた手紙(ポーランド語)をポーランド人が見て、「これを書いたのは誰か。完璧だ」なんてエピソードとか。

習得方法というより、もっと大きな意味で語学を学ぶということを論じているのが良かった。例えば会話が出来るということが「お元気ですか?」「日本に何年いるんですか?」「好きな日本食はなんですか?」ということが言えるということではなく、TPOにあった話題が出来るということ。その人の知識のバックボーンが会話の面白さとなるわけだよね。

あとレアリア(チェコ語)という単語も興味深かった。これは「ある時期の生活や文芸作品などに特徴的な細かい事実や具体的なデータ」ということらしい。具体的にいうと、「お茶」という単語があるけど、私たちは緑茶を思い出し、英国はミルクティー、ロシアだったらジャムをいれたりという、お茶という単語に対してその文化が持っている背景がある。ちょっと長いけど引用。

そもそも言語というものは、それ自身が目的ではなく、伝達を始めとするいくつかの機能を果たすために存在している。すなわち言語は「自目的」的ではなく「他目的」なものである。そして言語はそれだけで単独に使われるのではなく、必ず何かある状況の中で使われる。この状況は、いろいろな情報を言語に与える。したがってこの状況がよく分かっていれば、その言語の理解が容易になる。そして、その言語が伝えている内容が具体的に把握されらばその言語の理解がより容易になることは自明のことである。ここに、レアリアが大切な理由がある。

そうだったそうだった。言語って結局、伝達するためのものなんだよねー。時々忘れそうになるよ。

『読書は1冊のノートにまとめなさい / 奥野 宣之』

読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング 読書は1冊のノートにまとめなさい 100円ノートで確実に頭に落とすインストール・リーディング
ナナ・コーポレート・コミュニケーション 2008-12-05
内容紹介

(略)何十冊、何百冊読んでも、ほとんど何も覚えていない……。
それは「読んでいないと同じ」です。
そうならないためにも、多読・速読より、一冊ずつきちんと向き合い、
本を頭に落とす読み方が必要です。(略)
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たまには売れてる本を、と題材が面白そうなので選びました。

この著者、「情報は一冊のノートにまとめなさい」という本を書いた人なんだけど、それの読書版。私もこんなメモブログをつけてるので、どこか役立つかなあと思ったんだけど、結局自分がやっていことと同じような内容だった。

要は「探す→買う→読む→記録する→活用する」というときの方法をまとめているもの。それを一冊のノートにまとめていきなさいとおっしゃってました。まあ色々やり方はあるんだと思うんだけど、私がブログに読書メモをつけているのは検索が楽だからです。溜まってくると、やはり紙よりはデータのほうがいいかなあと思っています。

ちなみに私が今やっている方法は

  1. 探す → ネットや広告、人の話などで面白そうな本をメモしておく。大体Amazonであらすじや批評をチェックするので、面白そうだと思ったらAmazonのWishListにガンガン突っ込んでおく。
  2. 買う → 本は買って読む派と借りる派がいると思うが、私はたいてい図書館で済ましてしまう。AmazonのWishListに載ってる本を、図書館のオンライン検索で予約して土日に借りるのだ。もちろん現場で出会った本を読む場合もありますが。
  3. 読む → 通勤電車でしか読まない。
  4. 記録する → このブログ。本当は「面白かった」とか「つまらんかった」以外に書くべきなんだろうが、文章力が弱いのでしょうがない。批評したいとは思わないけど、もうちょっと感想を的確に書く方法を模索したい。
  5. 活用する → たまにリストを見返しては「こんな本読んだっけ」と楽しんだり、この作者はどこまで読んだっけと確認したりする。ブログの場合、検索もできるし、リスト化(本のカテゴリーをクリックすれば本だけ出る)が自動でできるのでお勧め。

そんなわけで、「おー。なかなか私もやってるじゃん」とこの本を読んで自己満足に浸った私なのでした(笑)。

『英語ライティング講座入門 / ケリー伊藤』

英語ライティング講座入門 英語ライティング講座入門
研究社 2001-06
出版社からの内容紹介

概説では各文法項目の基本となる考え方を説明しています。STEP1では概説の具体例として、ある日本文に対応する英文を選択する問題を示しました。STEP2では英作文の基礎知識の確認をして問題を配してあります。STEP3ではヒント付き英作文です。あらかじめ使うべき語彙をヒントとしてあります。FINAL STEPではヒントなしで和文英訳に挑戦します。語彙力の確認もできます。巻末には付録として例文集をつけています。
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実はこの本、最後までやってない。

本ではなく問題集っぽいものなのですが、なかなか良いと思ったので買ってやりこもうかと思っています。英語勉強は来年の話になっちゃうと思うけど。

仕事で英文を書いてて(メールレベルだけど)思うのですが、向こうに意味は通じるんだろうけど、これが果たして正しい文法かどうかがわからんのです。定冠詞は?時制は?言い回しは?

そういう基礎から確認したほうがいいなあと思ってます。でもこの本一冊だと説明が少なすぎるかも。