日本人はなぜ英語ができないか (岩波新書) 岩波書店 1999-07 内容(「BOOK」データベースより) 国際化時代にもかかわらず低い日本人の英語力。非能率な英語教育を改善して英語ができる人材を育てるためには、発想の根本的転換が必要だ。英語を義務教育から外す、「国際理解」はやめる、教材は日本を扱ったものだけにする、など意表をつく大胆な改革案を提示して、発信型の国際英語が身につく教育システムづくりを呼びかける。
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こないだ読んだ鈴木さんの本がなかなか含蓄があったので、他の本も読んでみた。
当たり前といえば当たり前だったんだけど、著者が指摘する「日本人の特異な言語観」というのにそうだなあと頷いた。外国語というものは、鎖国していた日本人にとって知識を得るための手段であり、言語を学ぶ=先進国の知識を得るというポジティブなイメージがあったわけです。しかし諸外国(植民地化された国など)では、強制された言語、または自国を守るために覚えなければいけない(交渉とか)言語ということがあり、必ずしも言語を学ぶということが良い意味だけではないということだったわけです。そう考えると、日本人が「言葉が喋れる」ということに憧れるというのは、世界でも変わった見解を持っている民族なのかもしれないなあ。
そういった背後を考えつつ、これからの英語教育を考えている本でした。