『ゲバラ日記 / チェ ゲバラ』

20100816.jpg ゲバラ日記 (角川文庫)
チェ ゲバラ Che Guevara
角川書店 1999-02

内容(「BOOK」データベースより)

アルゼンチンに生まれ、放浪と文学を愛し、医学を志しながら、その生涯をゲリラ戦に捧げたチェ・ゲバラ。(略) キューバを去ったゲバラが、革命の新天地として選んだのはボリビアだった。政治的困難、組織内部の確執、厳しい自然、持病の喘息に苛まれながらも、男は前に進み続けた。史上最も純粋な革命家が綴った、誇り高きゲリラ活動の真実。(略)

世界旅行中のクロちゃんからポストカードが届きました。

葉書はキューバからで、それはそれは格好いいゲバラの写真でした。そういえば私、まだゲバラ日記を読んだことないわと思って、せっかくの機会なので読んでみました。

この本は彼の日記で、ボリビアでのゲリラ生活を淡々と記述してます。ゲバラファンには面白いのかもしれませんが、一冊目に読む本ではないかも。あまり読み物としては面白くない。医者だったらしく、本当にカルテのように自分を滅して書いている。

でも彼が気にしていることって、部隊の食料だったり人間関係や政治情勢だったりして、革命軍のリーダーも色々と大変なのだなあと。すごいカリスマと祭り上げられているけどあまり私たちと違いはないんだなと思った。喘息持ちだったとも知らなかった。

始終、食料の心配をしているゲバラに、そうか、ジャングルのなかのゲリラって自給自足だもんねと今更ながらに気づく。革命って響きはいいけど、ジャングルのなかで蚊やブヨと戦いながら、最低限の水と食料を用意している姿に綺麗事じゃないんだよなあと思った。

次にゲバラ関係を読むんだったら、ちゃんと背景を説明している本にしよう。私には前段階の知識が足り無すぎた。

『仕事は楽しいかね? / デイル・ドーデン』

仕事は楽しいかね? 仕事は楽しいかね?
デイル ドーテン Dale Dauten
きこ書房 2001-12
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(略)本書は、将来への希望もなく日々仕事に追われる主人公が、老人のアドバイスに自己変革のアイデアを見いだしていく物語である。(略) 試すこと、日々変化が必要であること、偶然を見落としていること…。本書のこうしたメッセージは特別なものではないが、それを痛切に感じさせる語り口が独特である。(略)物語仕立てのビジネス啓発書としては「短編」の部類に入る本書。シンプルながら味わいのある1冊である。(棚上 勉)
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タイトルのインパクトと、いわゆるビジネス書でよくお勧めされていたので一読。

なるほどねー、こういう切り口もあるのか。よくあるビジネス書の、目標があってそれへの道筋を決めて…みたいなのかと思ったら、この本はまったくの逆だった。「目標を達成するころにはもう環境が変わってるよ」だって。変わり続けることがポイントらしい。

「遊び感覚でいろいろやって、成り行きを見守る」「偶然を見逃さないこと」「試しつづけること」というキーワードだった。要は試してみないと何も生まれないよ、ってことなのかな。でも確かに10回試して9回が失敗でもいいんだよね。1回が当たれば。その試すことすらしないと、何も起こらないというのは確か。

しかしスピリチュアルにも通じるこのキーワード、偶然に導かれるように色々やっていると本人の道筋としては納得しているのだけど、回りは因果関係が見えないので振り回されるんだろうなあ。でも何でも興味を持ったことを「試す」というのは面白い気がした。やはり基本は「見るまえに跳べ」なのかー。

近日ぐっときた言葉が「今が残された人生で一番若いのよ」だったんだけど、若いときだったら~とかじゃなくて「今」なのかもね。 

いろいろと考えずに試してみようかなと思った読後感でした。

『村上春樹、河合隼雄に会いにいく / 村上 春樹』

村上春樹、河合隼雄に会いにいく 村上春樹、河合隼雄に会いにいく
河合 隼雄 村上 春樹
岩波書店 1996-12
内容(「BOOK」データベースより)

村上春樹が語るアメリカ体験や’60年代学生紛争、オウム事件と阪神大震災の衝撃を、河合隼雄は深く受けとめ、箱庭療法の奥深さや、一人一人が独自の「物語」を生きることの重要さを訴える。「個人は日本歴史といかに結びつくか」から「結婚生活の勘どころ」まで、現場の最先端からの思索はやがて、疲弊した日本社会こそ、いまポジティブな転換点にあることを浮き彫りにする
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読書という行為には、必然性と偶然性とがいろいろと絡み合って、読み手の状況や精神状態で同じ書物を読んでも受け取り方が違うのだと思うのです。

今回、何も考えずに図書館に行って適当に借りてきたんだけど、読み始めたら一気に読んでしまった。近日、読書に集中できてないのでこれは珍しい。おそらく色々と自分の悩み(というほどでもないけど)を彼ら二人の対談内容に投影したからだと思う。

そのキーワードは「コミットメント」や「よりどころ」ってところ。コミットメント、という単語はビジネス用語での意味しか知らず、「必達目標」という意味だと思ってたけど、「関わりあい」という意味もあるのね。村上さんは、昔はデタッチメント(関わりのなさ)を意識的に行ってたけど、コミットを考えるようになって、それで何にコミットするかを迷っているというようなことをおっしゃってた。そして、やっぱり私も何とコミットしていいのかよくわからんまま、今過ごしている気がしてる。会社でもないし友達でもないし家族でもないし自分自身でもないし。もっというと「人」とコミット(関わりあう)するというのがよくわからんのだよね。いや、もしかして関わりあうのは人じゃなくてもいいのかもしれないんだけど。

要は自分が浮ついている(生き方含めて)のは、他者とコミットしてないのと拠所みたいなのが無いせいなのかなと思ってみたり。*でもこないだの仏教の本には「よりどころ」を持つのは良くない、と書いてあったけどね!よりどころがあるとそれで一喜一憂しちゃうからとかなんとか

……と、つらつら文を書いてみてもまとまらないな。もうちょっと寝かせてみます。あ、本は面白かったよ。自分に井戸を掘らねばね。

『数学ガール-ゲーデルの不完全性定理 / 結城 浩』

数学ガール/ゲーデルの不完全性定理 数学ガール/ゲーデルの不完全性定理
結城 浩
ソフトバンククリエイティブ 2009-10-27

内容(「BOOK」データベースより)
「数学って、不完全だったの?」「僕」と三人の少女が「不完全性定理」の真実に迫る、魅惑の数学物語。
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数学ガールシリーズ第三弾。第二弾の感想はこのへん

今回はかなり難しくて、数学的内容が全然頭にはいらなかった。ちゃんとひとつひとつ前段階を理解してないとこういうのは難しいなあ。特に言葉の定義をあいまいにしちゃうと、ダメなんだろう。

しかし 1=0.999…のことをわかりやすく説明してくれたのが良かった。この問題については、前も驚いていたけど、0.999…という表現は 0.999…9 とは違うっていうことなのか。

0.999…は1に無限に近づいていく(目標地点が1という表現をしていた)という意味で、=1になるのか。そして数学的にはここから極限(limit)という表現が出るみたい。limってそういう意味だったんだ。そしてさらにイプシロン・デルタになるらしいんだが、もうこのあたりは記号ばかりでまったくわかりません!

本題の不完全性定理のあたりはもう目がすべってダメでした。

自分が数学をどのあたりで見失っているのか、第一弾あたりから読み直す必要がありそうです。……ってこの台詞、何度繰り返してるんだろうか。

『怒らないこと / アルボムッレ スマナサーラ』

怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書) 怒らないこと―役立つ初期仏教法話〈1〉 (サンガ新書)
アルボムッレ スマナサーラ
サンガ 2006-07-18
内容(「BOOK」データベースより)
昨今では、怒って当たり前、ややもすると怒らないと不甲斐ないとでも言わんばかりです。ブッダは、これに真っ向から反対します。怒ってよい理由などない。怒りは理不尽だ。怒る人は弱者だ。怒らない人にこそ智慧がある。怒らない人は幸せを得る。人類史上もっとも賢明な人は、なぜ怒りを全面否定したのでしょうか。最初期の仏教であるテーラワーダ仏教の長老が、その真意を平明に解き明かします。
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最近の自分テーマである「怒る」ということについて、考えてました。

私は非常に怒りの沸点が低くていつでもぷりぷり怒っているので、これじゃダメなんじゃないかなあと思ってるわけです。第一、怒ると非常に疲れるし、そのあとの自己嫌悪がひどい。本屋で題名につられて衝動的に買った本ですが、なかなか耳が痛いことが書いてありました。

曰く、「自分が完璧だと思うから怒る」。そうか、怒るって自分が正しいと思うから受け入れられないことに対して怒るんだよね。そして「怒ることで負のスパイラルが起こる」ということ。確かに怒ってもいいことは一つもないんだよなあ。そして「怒り癖というのはなかなかとれない」とか。

まずは自分分析と友人のみんちゃんに相談してみましたが、彼女曰く「君はすぐ怒って相手に怒りを伝えるけど、結構あっさり忘れるという感じ」という意見をもらって納得。そんな感じ。でもその相手に怒りをそのまま伝えるというのは、先日友人に言われた「嘘をつく必要はないけど言わなくていいことは言わない」というのに通じるので、言わないほうがいいのかもしれない。でも怒ってるとその怒りに負けて言っちゃうんだよなあ。でもでも私だったら相手が怒ってるのに何も言われないほうが嫌なんだけど、そのあたりどうなんだろう。相手によるのかな。しかしその怒りを伝えて楽になるのは確かに自分のほうなんだけども。

まぁ、みんちゃんには「そこよりも沸点が低いのをどうにかするべきだろう」と言われ、まったくもってそのとおりだと思いました!その沸点の低いのをどうにかするべく、最近はムカッときたら深呼吸をしたり、怒りの理由をノートに書きつけたりしてみてはいるのですけども、なかなか改善されないなあ。これも一つの強いエゴなんだろうなあ。

ただ面白いなあと思ったのは、うちのTLに「おまえはそんな怒らないだろう」と言われてびっくりした。きっと私が猫かぶってるんだなあ。付き合いが長い or 自分の近しい人にはいつでも怒ってる姿をさらしているので、そういうのも甘えの一種なのかもしれないと思った。

一朝一夕には直らないと思うんですが、人生、死ぬまで修行なんだなあと思ってみたり。まだまだ私と「怒り」との付き合いは続きます。でも出来れば怒りたくないんだよおおおお!!!!

『英語上達完全マップ / 森沢 洋介』

英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法

英語上達完全マップ―初級からTOEIC900点レベルまでの効果的勉強法
ベレ出版 2005-10

内容(「BOOK」データベースより)

英語習得という到着点を目指す人のために、どのような経路をどのように歩くのか、これまでに例がないほど明瞭に、詳しく書いてあります。
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今年の目標はCiscoだったんだが、諸事情により当分要らないので、やっぱり英語にしようかと思います。

そして全てカタチから入る私としては、効率の良い勉強方法を探すということで一番しっくりきたのがこの方の提唱する方法。もともとサイトを知っていたのですが、やっぱりそういう方法になるよなあと頷きつつ、書籍も購入。

さらには、ネット界隈で英語上達完全マップを10ヶ月やってみたという猛者も出現。なんと300点レベルから890点まであげたという。こういうサイト見ると急激にテンションあがるわ~。

そういうわけで、教材についてはまた後日。

『やさぐれぱんだ1 / 山賊』

やさぐれぱんだ〈1〉 (小学館文庫) やさぐれぱんだ〈1〉 (小学館文庫)
小学館 2007-09-06
内容(「BOOK」データベースより)

この笑い、シロか?クロか?人気サイト「山賊UNDERGROUND」から生まれた二一世紀型不条理コント漫画で、実写化も実現した注目の話題作。「笹なんて食ってられない」という類を見ないぱんだがボケたり、つっこんだり…。ひねくれていて、ぶっきらぼう、そしてやる気のない脱力系ぱんだと少年の掛け合いに思わず失笑。一度読んだら「癒される」「悩んでいたことがどうでもよく思えてくる」と、今までにない新しいタイプの笑いにハマる人が続出。本書のために書き下ろしたネタも収録。
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電車の暇つぶしにマンガが読みたかったので、平積みになっていたこれを購入。

もともとWebマンガだったようで、映像にもなっていたので驚いた。堺正人(←こないだ知った俳優)が山賊(作者)の役だった。動画みたけどシュールですねえ……。

2回読むことはないと思いますが、手持ちが無ければ暇つぶしに続きを買ってもよいかも。

『はじめてのラテン語 / 大西 英文』

はじめてのラテン語 (講談社現代新書) はじめてのラテン語 (講談社現代新書)
講談社 1997-04-18
内容説明

ラテン語を知れば欧米語がもっとよく分かる英語やロマンス諸語の中にこんなにも生きているラテン語源の言葉たち。西欧世界の深い理解に欠かせないラテン語のABCから文法まで、易しく明快な入門・決定版
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今週はなんだか飲みが多いです。この日も一件ごち飲みに行ってきました。

さて、ポル語をひとつ知ってると、ラテン語系の言葉は似てるのでなんとなくわかることもあるんですが、その元のラテン語ってどういうのだろう?と思って読んでみました。

うーん!変化形ありすぎ!難しすぎる!!

私としては、英語の語源になっているような単語なんかが読めればいいというレベルだったんだけど、普通に文法書だったので読み終えられなかったよ。

でもラテン語やる人には評判いいみたい。いまどきの日本でラテン語やる人口がどれくらいあるのかは知らないけど……。

『はじめての<超ひも理論> / 川合 光』

はじめての〈超ひも理論〉 (講談社現代新書) はじめての〈超ひも理論〉 (講談社現代新書)
講談社 2005-12-17
内容説明

宇宙はなぜ生まれ、どう膨張してきたのか 物質の窮極の構成要素とは何か。「4つの力」の統一、時間の起源、宇宙誕生の謎を解く「超ひも理論」の全貌を第一人者がわかりやすく解説する、待望の入門書。
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今年は本を読めてないなあ。時間はあるんだけど、どうも気分が乗らずに電車でもぼーっとケータイ弄ってるだけだ。

さて、この本は実はフィリピン旅行に持っていったやつ。本当は小説がいいかなあと思って、色々と探してみたんだけど、どうも面白いのが見つからなかったので、これをチョイス。

入門編なのにやっぱり難しかった!でも最近の宇宙理論は「ひも理論」ということで、詳しく知りたかったので良かった。子供のころから思っていた「宇宙の最初ってどうなってたんだろう・最後はどうなるんだろう」という疑問に答えてくれる(かも)のは、この理論なのかもなあ。しかし、統一場理論を作ろうとしている人々は熱いな。この理論が完成されたら、世界が数値化されるのかしら。かっこいい!

巻末に「サイクリック宇宙」という著者が研究している理論があったんだけど、意外な理論だった。いまの私たちの宇宙は50回目の宇宙で、宇宙はビッグバンとビッグクランチ(収束)を繰り返して発達してきたという理論らしい。新しい!

どっちにしても、やはり量子力学をわからないことにはまったくよくわからんので、そっちを調べる必要性がありそうです。mzokさんのお見舞い行ったときに渡してきた。たまには宇宙論とかどーっすか?

『パラサイト・シングルの時代 / 山田 昌弘』

パラサイト・シングルの時代 (ちくま新書) パラサイト・シングルの時代 (ちくま新書)
筑摩書房 1999-10
内容(「BOOK」データベースより)

三〇歳を過ぎても親元に同居して、レジャー旅行にブランドものに、リッチな生活を謳歌する気ままな独身男女―パラサイト・シングル。今の日本には、こんな連中が一〇〇〇万人もいる!いったいなぜ、こうした人種があらわれ増殖したのか?そして、自立と苦労を厭い現状維持を望む彼らがになう日本社会の未来像とは?パラサイト・シングルの生態を分析することで、未婚化・少子化現象、さらには経済不況まで、今の日本が抱える数々の問題を、すっきり理解することができる。精緻な社会調査をもとに、いつのまにか一大勢力となっているパラサイト・シングルの実態を探り、変わりゆく現代日本人の生活とその未来を鋭く洞察する。
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もう10年も前に出た本ですが、「そういや私パラサイト・シングルだった」と思い出して読みました。

いやー、ぼろくそ言われてて笑った。「大人と子供のいいとこどりをしたい」「生活水準を落としたくないから結婚しない・したくない」「このままでは日本はダメになる」的な。

確かにそうだろうなあとは思うんですけどねえ。ちょっと論旨が短絡すぎないかしらねえ。

個人的には、寄生(パラサイト)という単語は親の体力を吸い取っているようでどうかなあと思うんですけど、東京に実家があるのに更に家を出ようとする場合、ここよりも都心じゃなければメリットがないんだよなあ。おっと、そのようにメリットを考えること自体がダメなのかしら。でも「家を出る」という行為の、何が実家暮らしより良しとされるのかしら。「自分のお金で暮らしていける」ということなのかなあ。それなら別に私もできるけど、そこに何の意味があるんだと思ってしまう。

ただ最後の砦だった実家暮らし友人が一人暮らし始めてしまったので、どうしようか考え中。