『容疑者Xの献身 / 東野 圭吾』

容疑者Xの献身 (文春文庫) 容疑者Xの献身 (文春文庫)
東野 圭吾
文藝春秋 2008-08-05
内容紹介

数学だけが生きがいだった男の純愛ミステリ
天才数学者でありながらさえない高校教師に甘んじる石神は愛した女を守るため完全犯罪を目論む。湯川は果たして真実に迫れるか

Amazonで詳しく見る by G-Tools

人生2回目の東野圭吾。思い返せば 2008年に友人から薦められていたのがびっくり(笑)

実は途中でなんとなく展開は読めてしまった。あのトリックは思いつかなかったけど、たぶんあのあたりの人が関係あるんだろーなーとは思ってた。

そして4年前は思わなかったのに、いまや湯川助教授が脳内で福山くんでしか再生されない…!刷り込みって怖いわ。

正直、直木賞ってこんなレベル?とも思うけど、まあいいのかも。しかしストーカーと純愛の境目ってなんだろう。相手に迷惑かける・かけないなのだろうか。こういうのも愛の形のひとつか。

『見知らぬ妻へ / 浅田 次郎』

見知らぬ妻へ 見知らぬ妻へ
浅田 次郎
光文社 1998-05

内容(「BOOK」データベースより)

愛しているから、別れるあなたへ。浅田次郎が魂を込めて贈る8つの涙の物語。
Amazonで詳しく見る by G-Tools

会社の人がはい、と机に置いていったので、読んでみた本 (たぶん家に持って帰るのが面倒くさいので、私に渡した)。

浅田次郎はあまり読んだことがなく興味もなかったのだけど、こういう男女の人間関係を書くのか。うーん、人生経験浅いんで、あまり得意なジャンルではない。たぶん今後もあまり読むことはないだろう。短編小説集なので読みやすいことは確か。

人から渡されなければ、きっと読まなかったので、そういう意味では良い経験。

しかし、彼はこういう本を読むんだ、ふーん。と別の意味で興味深かった。

ほんのまくらフェア 解答編@紀伊国屋

20120922_1.JPGこの写真で雰囲気がわかるかな?新宿紀伊国屋書店で、~「ほんのまくら」フェア 書き出しで選ぶ100冊 ~ というのがやっていて、友人と参戦してたのですよね。

ほんのまくら、というのは紀伊国屋さんの造語みたいですが、要は本の冒頭の一文。棚には出だし一文のみのカバーがかかっており、タイトルも作者もわからない。まさに本の闇鍋状態。これがなかなかおもしろい感じで、例えば、私が気になった冒頭などは以下。

  • 空港の街。ここの空は煙霧で錆ついていると将軍は思った。
  • 昨日、心当たりのある風が吹いていた。以前にも出会ったことのある風だった。
  • 水のように澄んだ空が星を潰し、星を現像していた。
  • 賭けをした男が牛の体内にもぐり込む。
  • トンプソンが殺すべき男はおかまだった。

どうですか、それってどういう話?!と気になりません?

そのフェアの解答編があるというので、ペーパーをもらいに新宿までふらっと行ってきました。えー、この本があの出だしだったの?と思うのもあったし、ちょっとこれは読んでみたいなと思う本もあったり、やっぱり本との出会いっていろんな縁があるなあと思います。

続きを読む ほんのまくらフェア 解答編@紀伊国屋

『ザ・シークレット / ロンダ・バーン』

ザ・シークレット ザ・シークレット
ロンダ・バーン 山川 紘矢
角川書店 2007-10-30
内容(「BOOK」データベースより)

「偉大な秘密」の片鱗は何世紀にもわたり文学、宗教、哲学等の口承伝説の中に見出されてきました。(略) この本では、あなたのお金、健康、人間関係、幸せ、世の中との関係など人生のあらゆる面において、「秘密」をどのように使うかを学ぶことができます。あなたは自己に内在する未開発の力を理解し始めるでしょう。それが明らかにされるに連れて、あなたの人生のあらゆる面が喜びで満たされるでしょう。この本には、「秘密」を実践して、健康、富、幸せを手に入れた現代の師達の叡知が紹介されています。(略)

Amazonで詳しく見る by G-Tools

いやいやいや。こういう眉唾物の話を信じてるわけではないのです。

ただこの半年ぐらい、自分でも負のオーラが漂ってるなーと思っていて、どこかで「引き寄せの法則」という話を見て、有名な本のようなので読んでみるかと思った次第。

なるほど、人の思念が現実化するということですね。つまり「こういうのが嫌だな」と思ったら、それを引き寄せてしまうということ。このあたりはなんとなくわかるなあ。嫌い嫌いと思ってると、その嫌いなものを引き寄せてしまうというのはあるのかもしれない。

つまり やりたい/なりたいものがあって細部まで想像できるようになったら、それが現実化するということか。なんかそれは思い当たる節があって、好きな人が居てもその人とうまくいく未来が想像できなかったら、うまくいくはずもないよね、という感じなのかな。

あと良かった一説は、マザーテレサが、「戦争反対の集会には出席しません。平和のための集会を開くのでしたら、私を招待してください」と言うくだり。反なんとかじゃなくて、目的のほうを掲げるというのはいいなと。それは今の反原発をみて強く思ったりする。反原発はわかった。じゃあどこを目指すの?

人の強い思いは現実化する、というのは私も昔から思っていたので(宇宙生成の最初のインパクト/物事が動き始めたきっかけは誰かの思念だと信じてやまない)、思考の方向には注視したほうがいいなと思った読後感でした。本自体にはあまり内容はないと思うけどね。ポジティブなほうが良いには良いんだよなー!

 

『調香師日記 / ジャン=クロード・エレナ』

調香師日記 調香師日記
ジャン=クロード・エレナ 新間美也
原書房 2011-12-15
内容説明

「かねてより、調香師は作曲家にたとえられてきが、私はつねづね自分は香りの文筆家だと思っている」と語る、当代一の人気調香師ジャン=クロード・エレナ。
南仏、パリ、日本、ロシア、香港、ベルギーでの一年にわたり、エルメス香水の創作者として、内に秘める哲学、香りに向かう姿勢や日常体験を綴った貴重なエッセイ。
Amazonで詳しく見るby G-Tools

エルメスも香水もよくわからないんだけど、調香師ってどんなことやるんだろうと思いまして。

これはエルメスの調香師である方の個人的日記みたいなもの。やっぱりセレブな生活してるなあと思いつつ(世界を移動したり、アトリエが田舎にあったり)、香りをどうやって捉えているのかという点は面白かった。

天然素材ではなく合成香料無しには今の香水はできないこと。ローズにしてもローズそのものの匂いがあるわけではなく、組み合わせであること。彼が香水を作るときは、自分のイメージを形にするべく、香りを作っていくこと。だから最初の出だしは言葉やインスピレーションみたいなものであること。「小悪魔的」「惚れ惚れする」とか。

全体的には「ふーん」という感じなんだけど、やはり全く知らない世界のお仕事は面白い。あと、この本に出てきた香りをちょっと聞いてみたくなりました。

『ようこそ断捨離へ / やましたひでこ』

ようこそ断捨離へ モノ・コト・ヒト、そして心の片づけ術 ようこそ断捨離へ モノ・コト・ヒト、そして心の片づけ術
やましたひでこ
宝島社 2010-06-11
内容(「BOOK」データベースより)

断捨離とは、不要・不適・不快なモノとの関係を、文字通り、断ち・捨て・離れ、引き算の解決方法によって停滞を取り除き、住まいの、暮らしの、身体の、気持ちの、人生の、新陳代謝を促進する…断捨離は、不思議です。断捨離は、伝染します。断捨離は、面白いです。つかわないモノは手放す!ためらっている自分に踏ん切りをつける本。
Amazonで詳しく見る by G-Tools

たまたま図書館にあったから読んだけど、「実録!断捨離!」という感じで、別に他人の例は私には必要ないなあと思った。

この思想は前に読んでいたのでわかったけど、入門編ではないのじゃないかしら。捨てよう!と思う気分は盛り上がるんですけどね(笑)

というか本当に8割の物は要らないんだよなあ。選別が面倒だとすれば、ぜーんぶ捨ててしまえばいいんだろうけど。

ん!ひらめいた。断捨離貯金を始めるというのはどうだろう。たとえば、文房具を全部買いなおしたらいくらかを考えて、その金額が貯まったら使っているもの以外、ぜーんぶ文房具関係を捨てる。そして足りない分だけ買いなおす。面白い気がするな……。

『シッダールタ / ヘルマン・ヘッセ』

シッダールタ (新潮文庫) シッダールタ (新潮文庫)
ヘッセ 高橋 健二
新潮社 1971-02
<内容紹介(裏表紙より)>
シッダールタとは、釈尊の出家以前の名である。生に苦しみ出離を求めたシッダールタは、苦行に苦行を重ねたあげく、川の流れから時間を超越することによってのみ幸福が得られることを学び、ついに一切をあるがままに愛する悟りの境地に達する。
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

すごい久しぶりにヘッセを手にとった。

今年も3ヶ月終わろうとするのに一冊も本読んでいないし、今読んだらどう思うのかしらというのもありまして、まずは薄い本からと。これ読んだことなかったのかなあ、まったく記憶がなかった。ちなみに仏陀の若いときの話を小説化したのかと思ったけど、仏陀そのものではなく同じ名前の、でも「生きるとはなにか」を求道してる人の話。

身分の高いバラモンに生まれながら、そこには答えがないと、沙門という何も持たない苦行者になり、遊女カマーラから愛の享楽を学び、お金持ちの事業者となり、またそれらを全て捨てて川の渡し守となり、川の流れから学ぶ。これはすごい求道者だなあ。聖俗あわさって人間っぽい。

これが答え、というのがわかったわけではないのだけど、気になったフレーズをいくつか。

「(略)あなたの内部には静かな避難所があって、あなたはいつでもそこへ入って、そこを家とすることができます。私もそうすることができます。だが、そういうところを持つひとはほとんどありません。実際は誰でも持ちうるはずなんですが」

「(略)さぐり求めるとは、目標を持つことである。これに反し、見いだすとは、自由であること、心を開いていること、目標を持たぬことである。おん僧よ、おん身はたぶん実際さぐり求める人であろう。おん身は目標を追い求めて、目の前にあるいろいろなものを見ないのだから」

悟りの境地、「いっさいをあるがまま愛する」というのは俗人の私には難しいなあと思いつつ、でもまだ人生長いからわからんわなーとも思ってみたり。

やっぱり本を読むのは考える機会が与えられて良いね。

『恋する天才科学者 / 内田麻里香』

恋する天才科学者 恋する天才科学者
内田 麻理香
講談社 2007-12-20

内容紹介

「イケメン」科学者の知られざる素顔が蘇る
愛とロマンに生きたシュレーディンガー、女嫌いで喧嘩好きだったニュートン、女癖が悪かったアインシュタインなど、「イケメン」科学者のダークサイドを描きだす
Amazonで詳しく見る by G-Tools

内容紹介が物語っていると思いますが、科学者と呼ばれる人々の私生活(人となりとか女性関係とか)を描いた本。読み物系ですね。

普通におもしろかった。仕事ぶりは素晴らしくても女性にはだらしないな~とか思うと、一気に親近感が増したりする(笑) 共通して思ったのは、家庭的に一途だと好感度があがるということ。仕事もできて、奥さんを一途に愛するなんて、まあ素敵(はぁと)ってところかしら。

猫のパラドクスで知られるシュレーディンガーがひどかった。クリスマス休暇に「妻ではない恋人」と休暇にでかけ、「エロス(性愛)の爆発」によりインスピレーションを受けるとか!!そして妻の他の第二夫人に子供が産まれたら、妻と妾と同居生活を送るとか。そして第三の人にまた子供できるとか!すごいな。

そして意外にもアインシュタインも結婚生活はうまくいってなかったようで。最初の妻と離婚した後のお相手は母親と娘の両方に惚れたりとか。ないわー。それで選んだのは母親だったらしいけど(当たり前)、やっぱりないわー。

どんな偉人でも、やっぱり男の人は男の人ですなあと思いながら読みました。

『まほろ駅前多田便利軒 / 三浦 しをん』

まほろ駅前多田便利軒 まほろ駅前多田便利軒
三浦 しをん
文藝春秋 2006-03
出版社 / 著者からの内容紹介

東京のはずれに位置する’まほろ市’の駅前にある便利屋「多田便利軒」に舞いこむ依頼はどこかきな臭い。多田と行天コンビの魅力満点の連作集!
Amazonで詳しく見る by G-Tools

三浦しをん祭りの一環で、そういえば小説書いていたな。直木賞取ったんだっけ、ということで読了。

へー、こういう小説書く方なのか。なかなかおもしろいコンビであった。男性二人が主人公なので、深読みすればBLな雰囲気はあるけども、それ以上に人間描写がうまいな。脇役登場人物も含めて、なんかキャラがたっている。

なんかの映画をみたときにこの映画の予告編を見たんだけど、多田が瑛太で行天が松田龍平ということで、個人的にはこれは逆でも良かったんじゃないかと!

まほろ市って町田市がモデルらしい。いいよね、町田。色々あって。

『乙女なげやり / 三浦しをん』

乙女なげやり 乙女なげやり
三浦 しをん
太田出版 2004-06
内容(「BOOK」データベースより)

暴走する乙女の魂、だだ漏れる煩悩。さまよえる乙女の必読バイブル。三浦しをんの爆笑ミラクルエッセイ最新刊
Amazonで詳しく見る by G-Tools

面白かったので、三浦しをん祭りを個人的に開催した。

この方はバクチクとヴィゴ(アラゴルンだ!)がお好きなのだな。Buck-Tickはようわからんが、アラゴルンは格好いいねー。

でも私はヴィゴと子作りする夢までは見れないと思いました……。

妄想力の翼は果てしないなあ。