『飛騨の円空 / 千光寺とその周辺の足跡』

20130315.JPG円空さんという、12万体の仏を彫ったといわれる人がいるんだけど、その方の展覧会が上野であったので午後半休をとって友人と観にいってきました。

いやー、この展覧会良かったです。円空仏って彫りがわかるぐらいに荒い表面なのね。漆もやすりもかかってない。でもそれだけに木の節や木目がわかるのです。

「これは仏教じゃないね、日本古来のアミニズムが入ってるね」と友人と興奮気味に話したんだけど、自然と仏の一体感みたいなのを違和感なく感じるのが日本なのかもしれない。2m近い仏様がいくつかあったんだけど、木のなかに仏性を見いだしたんだろうなあ。また彼が飛騨の山でたくさんの仏を彫ったというのも、さもありなん。そこかしこに仏を感じたのだろう。

うん、久々に良い展覧会でした。

ちなみに、その後、西洋美術館のロダン像をみて、「カレーの市民てなんだっけ?」「地獄の門?天国の門?え!考える人は地獄の門の一部だったの?!」とスマホ片手に検索したのも良いオチであった。いろいろと知らないことが多いわ。

 

『二郎は鮨の夢を見る』

20130306.JPG銀座の地下、10席ほどの鮨屋「すきやばし次郎」の店主、小野二郎さん87歳を追ったドキュメンタリー映画。ミシュラン三ツ星を5年間連続で取得した彼の鮨への情熱は?……といった内容。これ、海外の監督が撮ってるんですが、なにかの予告編で見て、外国の監督でお鮨?と気になったので観てきました。

75年間鮨を握り続けている二郎さん。まだどうやったら美味しくなるかを、それこそ夢に出てくるまで考えているらしい。「自分の仕事を本当に好きにならないとダメだよ」と言う二郎さんの生活全てを、仕事に向けているような姿勢が印象深かった。職人て毎回同じ味・テンションで握れないといけないんだね。毎日決まった時間に決まった車両に乗って職場へ向かうというエピソードも、どこか職人だと感じた。

「続く」というのもひとつのテーマとなっていて、二郎さんが続けていたことが、二人いる息子さんに引き継がれていく。その誇りと難しさ。なるほど。

ナレーションがなく、出演者の語りと音楽と緩急つけた映像が美しかった。次々と出される鮨がどこかダンスのような。

魚が旨いと書いて「鮨」。予想はしていたけど、美味しいお鮨が食べたいと思った映画でした。

友達の近況と白隠展

20130129.JPGRenateという友達がまた日本にフライト(仕事)で来るというので会ってきました。久々だなと思ったら、2年ぶりでした。

待ち合わせ後、「天気がいいので外歩きたい!」というので、散歩しつつの近況報告。本当に外人は太陽が好きだねと言ったら、この季節はずっと霧や雲でグレーだから太陽は貴重なのよ!と力説してた。

近況は相変わらず、色々と面白いことを体験しているようですが、なかでも興味深かったのが、彼女とヒーラーとの話。ヒーラーというか、中国医術とか取り入れてる人らしい。なんかアトランティスの記憶があるとかなんとか。前世も見えるらしい。あとは彼女が歯医者に行く前、何も見てないのに、「No23(歯に番号があるらしい)が悪い」と言われて、実際歯医者にいったらそのとおりだった、と。彼女自身、そこまで信じてはいないようだけど、そのヒーラーに通ってみようかしらと言ってた。

ベジタリアンでエコ、さらにスピリチュアルな世界に入り、彼女はいったいどこへ行くのかしら?

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『人生の100のリスト / ロバート・ハリス』

人生の100のリスト 人生の100のリスト
ロバート・ハリス
講談社 2004-02-24
内容(「BOOK」データベースより)

心のエグザイル(放浪者)が三十余年にわたり書き綴ってきた「目標」と「欲望」。あなたの進むべき道、行くべき場所を模索するリストがここにある。
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ネットの記事をみていたら「人生でやりたい100のリスト」を書いてみよう!みたいなのがあって、「それは面白いなあ」と思い、私も書いてみた。

しかし小市民だからか、50ぐらいで行き詰った。いや、実際難しいんですよ、この作業。もちろん、実現可能じゃなくていいんだけど、やりたいことって実はそんなに無いことに気付くのよ。「宇宙人に会う」というのを、私の残りの人生の目標に入れるべきかどうか悩むし。自分が人生で何に価値を置いているかがわかると思う。(家が欲しいとかお金が欲しいのか、家庭が欲しいのか、名声が欲しいのか……とかね)

他の人は何書いてるのかなと調べていたら、このような本があるというので読了。ちなみにこのロバート・ハリスさんについては、J-Waveで番組があったなあという認識だったが、こういう人だったのか。

自伝が主になっているんだけど、違う方面の沢木耕太郎だと思った。バックパッカーとして旅に出て、ドラッグにおぼれ、ヒッピーにかぶれ、サブカルチャーにつかり、精神世界にはまり、恋をして別れて、仕事して辞めて。でも総じて好きなことをしている。彼が19歳のときに作った人生100のリストがどのように叶っているのかが面白い。

こういう方の本を読むと、人って色々できるんだなあと思う。「できない」っていう枠は自分で作ってるんだろうなあ。年齢とか状況とかを言い訳にしてさ。

とりあえず、自分用の人生100のリストを地道に考えていこうと思います。

『ゼロから始めるフルマラソンの本 / 内山 雅博』

ゼロから始めるフルマラソンの本 (趣味の教科書) ゼロから始めるフルマラソンの本 (趣味の教科書)
ランニング・スタイル編集部 内山 雅博
エイ出版社 2008-06-26
内容紹介

42.195kmはあなたにも走れる!
走ることが大好きな人はもちろん、これから走り始めようと考えている人も、今からフルマラソンを目指してみませんか? 自分のレベルに合わせたステップ・アップ式トレーニングで、あなたの夢をサポートします!
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この本、どっかで見たことある…と思ったら、2009年に読んでいた(笑) 図書館で借りたからですね。

去年からウォーク&ジョグをしているのですが、そろそろ5km目標に近づいてきたので、ここらでもう一回基礎本を読むのがいいかと思って借りました。

中途半端に自分の癖がつくまえに基本に立ち返るのは必要な気がします。そしてこれは何でもいえるけど、多少なりとも物事に自分の経験が入ると、教本を読んでも自分の経験と照らしあわせられるので、理解が早いかなと思うのでした。

マラソンをする気は(いまのところ)ないんだけど、今年も適度に運動できたらいいなあ。

『夢をかなえるゾウ / 水野 敬也』

夢をかなえるゾウ 夢をかなえるゾウ
水野 敬也
飛鳥新社 2007-08-11
内容(「BOOK」データベースより)
「お前なぁ、このままやと2000%成功でけへんで」ダメダメなサラリーマンの前に突然現れた関西弁を喋るゾウの姿をした神様”ガネーシャ”。成功するために教えられたことは「靴をみがく」とか「コンビニで募金する」とか地味なものばかりで…。ベストセラー『ウケる技術』の著者が贈る、愛と笑いのファンタジー小説。
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去年読んでたんだけど、メモってなかったので年明けにメモっております。

いわゆるビジネス啓発本で、ちょっと前に話題になっていたと思いますが、特に興味は無かったのね。著者の水野さんはミズノンノと称されていたときから知ってたのだが、ネタ系の人だと思っていたし、啓発本はうさんくさいなーと思ってて。では何故に手にとったかというと、50歳にして東大に受かった主婦の方がいらっしゃるのですが、その方がおすすめしていた本にあったから。

え?なんか遠い気がするんだけどそうなの?

と、思って読んでみたら、まあ軽く読めました。大阪弁のガネーシャのキャラが立っている。これ、確かドラマになって古田新太がやっていたらしいんだけど、さもありなん。憎めないキャラでした。

さて内容は、たぶんいろんな成功者のやっていることを一回ずつ課題にして出しているという感じ。押し付けがましくなく、おそらくこれを信じて課題をやった人が日本に5000人はいると思う。しかし、やって人に悪いことではないので良いことなのではなのでしょう。私も靴磨きからやるかなー(笑)

矢野顕子 × 清水ミチコ 2012

20121209.JPG矢野顕子さとがえるコンサート2012. 〜清水ミチコとともに〜

恒例のアッコちゃんのさとがえると、ついでにいつもの友人との反省会が今年もやってまいりました!マメヒコはケーキが無くなっていたので、今回はアップルマフィン(だったかな?)

去年は時間がなかったので今年は3時間枠(今年の反省と来年の抱負を決める)で行ったんだけど、まだ食べてる途中で追い出された。1時間ちょっとぐらいだったのに。渋谷のカフェはこれだから落ち着かないわ!とぷんすかしましたが、2件目で一応中身は決まったので良しとする。また反省&目標については年末年始に書こう。

今年のさとがえるは、相手が清水ミチコさんだったこともあって笑ったわー。なにか違うショーを見ているようでした。純粋なエンターテインメントとして面白かった!芸術としてどうかというのはあるのかもしれないけど、楽しいのが基本だからいい。でも Green Fieldを聴いたら、やっぱりぐっときてしまった。あと矢野さんの Kate Bushの物真似(?!)が聴けたのは特筆すべきことだ。

『Yの悲劇 / エラリー・クイーン』

Yの悲劇 (角川文庫 ク 19-2) Yの悲劇 (角川文庫 ク 19-2)
エラリー・クイーン 越前 敏弥
角川書店(角川グループパブリッシング) 2010-09-25

内容紹介

大富豪ヨーク・ハッターの死体がニューヨークの港で発見される。毒物による自殺だと考えられたが、その後、異形のハッター一族に信じられない惨劇がふりかかる。ミステリ史上最高の傑作が、名翻訳家の最新訳で蘇る!
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先日読んだXの悲劇の続き。

いやー、これはね。犯人はうすうす気にしてはいたんだけど、そこに来たかと思った。

最後の数行に見られる表現についても、やはりそういうことなのかなあ?

しかし、全体のテーマとして「血」の問題があって、昔の本なので遺伝についての謝った認識があるのかもしれないというところが気になったかな。

しかし、ドルリー・レーンという老俳優のキャラクターが深まったと思う。次はZか。

『天のしずく / 辰巳芳子 いのちのスープ』

20121123.JPG辰巳芳子さんという料理家のドキュメンタリー映画。

この方は脳梗塞で倒れ、嚥下障害になったお父さんの介護のためにスープを作り続けたそうです。そのスープの持つ力と、食料を作る生産者、土の力などをテーマにしたドキュメンタリー。

やはり、「食べる」ことって「生きる」ことだと思うわけです。

何の気力もわかない、面倒くさい、死にたいと思うときって食べる気力すらない。そのときの一杯の温かいスープ(おつゆもの)の力って生命(いのち)と面してる気がする。そんなスープを丁寧な手仕事で作る姿は、どことなく感銘を受けた。

途中、ハンセン病の方が友人のためにスープを作るシーンがあったんだけど、私はこういうシチュエーションがあったら、私の好きな人たちにどこまでできるのかなと思った。「愛は人のなかにあるのではなく、人との間にあるのですよ」という台詞があったけど、あいだにあるもの、ねえ。

食べ物と愛について思いを馳せながら、銀座アンジェリーナのモンブランを買って帰りました(期待したほどではなくて残念!)。

チョコレート展@国立科学博物館

20121116.JPGチョコレートはたいていの人々にとって、好きなものであろう。しかし、そのチョコレートがどのようにできているか、なんとなくしかわからない。

というわけで、調べにいった。

なるほどなるほど。カカオがヨーロッパで砂糖と出会ってチョコレートとなったわけですね。しかし、このカカオの加工方法がおもしろい。カカオの豆をとり、砕いてカカオニブになり、つぶしてカカオマス(ペースト)となる。そこから、カカオケーキ(油分を取り除いたもの)と油分(カカオバター)となり、砂糖、ミルクを加えてチョコレートとなる。チョコレートとホワイトチョコレートの違いは、カカオマスが入るかどうかだ(!)。

さらに飲み物のココアは、油分を取ったカカオケーキをさらにこまかく粉砕したココアパウダーで作られてるらしい。油分が多いとうまく溶けないんだって。

いやー、世の中には知ってるつもりで、知らないことがたくさんあるんだなあ。面白い展覧会でした。