銀座の地下、10席ほどの鮨屋「すきやばし次郎」の店主、小野二郎さん87歳を追ったドキュメンタリー映画。ミシュラン三ツ星を5年間連続で取得した彼の鮨への情熱は?……といった内容。これ、海外の監督が撮ってるんですが、なにかの予告編で見て、外国の監督でお鮨?と気になったので観てきました。
75年間鮨を握り続けている二郎さん。まだどうやったら美味しくなるかを、それこそ夢に出てくるまで考えているらしい。「自分の仕事を本当に好きにならないとダメだよ」と言う二郎さんの生活全てを、仕事に向けているような姿勢が印象深かった。職人て毎回同じ味・テンションで握れないといけないんだね。毎日決まった時間に決まった車両に乗って職場へ向かうというエピソードも、どこか職人だと感じた。
「続く」というのもひとつのテーマとなっていて、二郎さんが続けていたことが、二人いる息子さんに引き継がれていく。その誇りと難しさ。なるほど。
ナレーションがなく、出演者の語りと音楽と緩急つけた映像が美しかった。次々と出される鮨がどこかダンスのような。
魚が旨いと書いて「鮨」。予想はしていたけど、美味しいお鮨が食べたいと思った映画でした。