『三四郎 / 夏目 漱石』

三四郎 (新潮文庫) 三四郎 (新潮文庫)
夏目 漱石
新潮社 1948-10
内容(「BOOK」データベースより)
『それから』『門』と続く3部作の第1篇にあたる。大学生活を背景とする知的環境のうちに成長しゆく純潔なる一青年に、意識と反省を越えた世界では愛しながらも、意識と反省の世界では男をあなどりさげすむ聡明にして自由なる女性美禰子を配し、触れようとして触れ得ぬ思慕のたゆたいを描く。明治41年作
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読書に「100冊」という長い目標も取り入れ始めた。上にリンクあるけど、「スゴ本さんによる100冊」のなかの一冊。日本文学における最高峰、夏目漱石先生だ。

誰しも夏目漱石の一節ぐらいは目にしたことがあると思う。かくいう私も教科書やら試験長文読解などで目にしているはずなんだけど、まともに読んだ記憶がないので読んでみた。

感想は……うーん??これ面白いか?

私の読解力が足りないせいだと思うのだけど、淡々と物語が進んで終わってしまった。言い方悪いけど、童貞の妄想日記のようだった。しかし学生時代というのは、いつの時代もこういう青い部分があるんだろうなあと、時代の風俗描写は楽しんだ。あの時代の学生って、まっすぐでいいよね。自分が世界を変えられると思っている潔さが。あと与次郎の憎めない行動とか。

三四郎のいろんな世界への「憧れ」を感じた。立身出世や学問知識、もちろん女性への憧れも。

しかし繰り返すけど、どこが面白いのかよくわからなかった。若者の青春時代のもやもや感はわかるけど、そこまで褒めるほどのものじゃ……と思ったんだけど、60歳ぐらいになって読んだらまた変わるのかもしれない。

『イスラームを知ろう / 清水 芳見』

イスラームを知ろう (岩波ジュニア新書) イスラームを知ろう (岩波ジュニア新書)
清水 芳見
岩波書店 2003-04
出版社/著者からの内容紹介
「イスラーム=過激な宗教」という印象を与える時事ニュースが多いが,はたして本当にそうなのだろうか.教えの基本,礼拝・断食など日常生活のなかの義務規定,結婚,死や来世の考え方,民間信仰など,世界に10億を超える信者をもつイスラームの柔軟性にとんだ素顔を紹介する.真の国際理解・異文化理解にみちびく必読書.
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イスラム世界にはまだ行ったことがなくて、あやふやな知識しかないのです。でもイスラムという世界は今の世の中、非常に重要なファクターになっていると思うので、知りたいなあと思ったのです。難しい本から入ると疲れるから、子供向けから始めれば楽なんじゃない?という姑息な目論見で中高生向きの岩波ジュニア新書から始めました。

ふむふむ、内容は大体知っていたことでした。でも宗派ごとに細かいところが違うので注意は必要なのかな。とりあえず六信と

  1. (アッラー)
  2. 天使(マラーイカ)
  3. 啓典(クトゥブ)
  4. 使徒(ルスル)
  5. 来世(アーヒラ)
  6. 定命(カダル)

五行を

  1. 信仰告白(シャハーダ)
  2. 礼拝(サラー)
  3. 喜捨(ザカート)
  4. 断食(サウム)
  5. 巡礼(ハッジ)

理解するところから始めればいいのかな。

そういやそうだと思ったんだけど、未来を予言する「言者」と、神の言葉を伝え広める「言者」の違いはきちんと認識しなければ。預言者が終末について言及するので混同しがちだ。

とりあえず入門編。これからイスラム世界に入っていく予定。

『ワインの基礎知識 / 田中 清高』

ワインの基礎知識 ワインの基礎知識
田中 清高
時事通信 1994-03
内容(「MARC」データベースより)
ワインのことをもっとよく知り、おいしいワインを楽しみたいと思っている人にぴったりのワインの本。ティスティングからワインの造り方、ワインと料理のことや世界のワインまで易しく解説。〈ソフトカバー〉*
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何度も挫折しているが、ワインの本を少しずつ読む。

こないだの「神の雫」以来、ワイン熱が再燃してボルドーの赤ワインを12本、スパークリングワインを6本をネットでまとめ買いした。赤ワイン666円、スパークリング800円ぐらいだったよ。テーブルワインですが、コストパフォーマンスは良いんじゃなかろうか。

少しずつ覚えていくので、今回学ぶのは以下のことだけにする。

続きを読む 『ワインの基礎知識 / 田中 清高』

『EV.Cafe 村上龍+坂本龍一』

EV.Caf´e(イーヴィー・カフェ)―超進化論 (講談社文庫) EV.Caf´e(イーヴィー・カフェ)―超進化論 (講談社文庫)
村上 龍, 坂本 龍一
講談社 1989-01
内容(「BOOK」データベースより)
今、ひとつの時代が終わろうとしていることを実感する2人の”龍”。が、その実像が不鮮明なのはなぜか。そこで、この疑問を気になる6人の論客(吉本隆明、河合雅雄、浅田彰、柄谷行人、蓮実重彦、山口昌男)にぶつけてみた。現代思想の核心に迫る磁場・サロン「進化のカフェ」で白熱鼎談の幕がおとされた。
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80年代の本ですが、ひとつの時代があったって感じだなあ。先日教授コンサートで会ったHajime氏から紹介されました。

ロッキンオン形式とでもいいましょうか、読者無視で話されてる専門用語が巻末に注釈としてずらーっと並んでいます。これを読むだけでも圧巻。

しかし感想はそんなところにあるのではない。私はなんといっても村上龍に耐えられなかった。「いいから黙ってろ!」と心で叫んでいた。坂本龍一と論客の話はかみ合ってると思うんだけど、村上龍の言ってることがどうもずれている。それは本人も自覚してたらしく、巻末で「自分のことしか話していないのである」とあったので良しとするけど。そして何で私が村上龍を嫌いになったか理解した。彼は米軍基地近くの出身ということが原体験として強く、「コーラ飲んでサーフィンやって女の子と遊んでるほうが快楽じゃないか」ということが根本にあるんだ。最近話題の草食男子の反対をいく肉食男子なんだ。そういうのがどうも私の好みとずれてきたんだろう。

一方、坂本龍一は論理的で冷静だと感じた。こういう知的なバックボーンを読んじゃうと、純粋に音楽を判断するんじゃなくて、「教授だから」的な権威を自分のなかで与えそうで怖い(笑) しかし、これはあくまで20年前の教授であって、今なら絶対違うことを言うと思うな。

また論客との話は、私がそれぞれの著作や出てきた作品をわかってないので何も考えずに読んでた。内容が彼らの「感想・分析」といったものになってるので、知らない作品の感想を言われても「あ、そうなの?」と流すしかない。すみません、若気の至りで格好つけて読んだ作品もありますが、まったく自分のなかに残っていません。ニューアカ……。

面白かったのは、河合雅雄さんがおっしゃってた狩猟民族と農耕民族だったら農耕民族のほうが(時間的に)忙しいということ。人は忙しい方向に進んでいったというのが興味深い。その流れからおしゃべりをなくしていくということが文明のひとつの特徴だという話になってたけど、喫茶店のBGMやウォークマンなどが他の人間とのコミュニケーションを遮断するために流しているということを教授が指摘してて、「コミュニケーションを遮断する音楽」とは新鮮な言葉だった。なるほどなあ。ドトールの狭い机で無音だったら怖いもんなあ。

と、いろいろ面白い視点があるんだろうと思われる本なんだけど、いかんせん私の知識不足で読みこなせませんでした。リベンジは……あるのかわからん。

これが会社か

実に4年ぶりぐらいの会社出勤。いろいろ感じたことがあって面白かった。

まず通勤電車は思ったより平気だった。いや、もちろん疲れたんだけど、それはニートで動いてなかったせいだと思われる。身体がまだ覚えていたよ、8時代のラッシュを(笑)。

職場が新宿の高層ビル群あたりなんだけど、みんなが朝に同じ方向に歩いて行ってるのが気持ち悪かった。精神が病んできたら「これが人生って人間とは…」とか思いそう。OLさんのピンヒールは折れないのか、はたまた足をくじかないのか見ていてハラハラする。

研修でまさかのビジネスマナー再び。名刺の渡し方復習したよ。自己紹介の練習とか。6秒で挨拶してビデオに撮って皆で観るの。羞恥プレイだ。意思伝達には何が必要かとJ○C○的なワークショップもやった。あんなこと二度とやらんと思ったが意外にすぐやった(笑) 企業理念の勉強とかさせられたんだが、最初に個人の価値観を、続いてチーム(企業)の価値観を討論するのね。そのあとに「企業理念は個人の価値観をしばるものではありません」とやっていたのが、最近の企業だと思った。高度成長期の会社みたいなやり方では若い人は離れていくのかな。パブリック(会社)とプライベートで求められてる人間(ふるまいや考え方など)が違うのは確かだと思うので、北島マヤ(c)ガラスの仮面ばりに演じればいいんじゃないかと思った。ニコニコで「はい!」「ありがとうございます!」「がんばります!」みたいな。平日9時5時限定のオオカミ少女ジェーンだ。

今回、私が職場選びのひとつの基準にしたのに、人数の多い企業で働いてみたかったというのがあるのね。前の職場は部活みたいだったし、ちゃんとした企業ってどういうもんか見てみたかったのよ。いやあ、普通の企業ってちゃんとしてるのね。びっくりした。研修なんか大抵グダグダになるもんだけど、講師が社員さんでも上手いんだ、資料も話も展開も。カッコイイ(可愛い)のに人当たりも良くて仕事も出来る人って世の中にいるんだと驚いたわ。惚れる! しかし、そういう格好いい人は大抵結婚指輪しているので、社会の仕組みがわかりやすくて良かったです(笑)。世の素敵な男子はみんな結婚指輪をするがよいよ。

3日間、しかも内容が研修だったのでどうにかやり過ごせました。ポイントはちゃんと睡眠をとることだと思った。7時間以上は寝る。月曜日からいよいよ部署配属。ここから怒涛の仕事覚えが始まるのか。ようやく自分の行く部署の名前と内容をおぼろげながら把握した。

『シンシロ / サカナクション』

シンシロ(通常盤) シンシロ(通常盤)
サカナクション
ビクターエンタテインメント 2009-03-04

おすすめ平均 star
star今年のベスト

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サカナクション3枚目。そして会社も3日行った。がんばった。でも研修だったからなあ。本番は月曜日から。次の目標は一週間目。

さてアルバム。ピコピコ具合に拍車がかかりましたね。LIVE観てみたいわー。面白そうだ。

一番好きな曲は「ネイティブダンサー」。PVがNIKEのCMのようだと言われてますが、本当にボーカルが踊っていたら惚れるわ。

すごく良い!!というほどでもないけど、今後が楽しみなバンドになってきました。何よりアルバムが安いのが嬉しいんですけど、なんでだろ?

『スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 / 香山リカ』

スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書) スピリチュアルにハマる人、ハマらない人 (幻冬舎新書)
香山 リカ
幻冬舎 2006-11
内容(「BOOK」データベースより)
いまスピリチュアルが大ブーム。かつてはアヤシイと思われていた「守護霊」「前世」「魂」の話題が、軽く明るく普通に語られるようになったのはどうしてなのか?そこには「人は死んでも生き返る」と信じる子どもの増加、「科学のお墨付き」を売りにした「脳トレ」「健康食品」ブーム、「自分の幸せ」だけが大事な内向き志向との隠れた共通点があった―。時代の空気を読むスペシャリストが、ブームの深層にひそむ、日本人のメンタリティの変化を解き明かす。
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タイトルが面白そうだったので。

江原某を私はよく知らずテレビも観たことないんだけど、流行ってるなあとは思う。そしてみんな(若い女性ね)はどこまで信じてるのかなあとも思う。

私個人は、霊も前世も神様も信じていない。ただ神様に関しては「いてもいいし、いてほしいと思う」と思う。ただしこの神様は宗教の神様ではなく、哲学や数学に出てくるような概念上の神様だけど。じゃあスピリチュアルを否定するのかというとそういうわけでもなく、ユングによって提唱されたシンクロニシティは結構信じてたりもする。オーラの色はわからないけど、出来る人の雰囲気は違うと思ったりもする。パウロ・コエーリョも読む。そんな風にスピリチュアルには少しあやふやな立ち位置である(2009年春現在)。

彼女の分析で面白かったのは、現代のスピリチュアルが「現世利益」「個人の幸福」に費やされてるという指摘。なるほど、これが「世界平和」「他者の幸福」に行ったら宗教だけど、個人利益に向かっている場合、その世界への敷居は低い。「ちょいスピ──”幸運癖”をつけるちょっとスピリチュアルな方法」と書かれたら、おまじないみたいなものだしな。「恋愛とお金を手にいれてミラクル☆ハッピー」という軽さが現代のスピリチュアルなのだろうか。

あとよしもとばなな氏や林真理子までもが江原さん信者だとは知らなかった。こういう有名人がハマってるのもブームの一因だったのかしら(いまはブーム、尻つぼみだよね?)。

特に結論はなく分析だけなんだけど、なかなか面白い視点の本だった。話題だったことだし江原氏の本でも読んでみようかしら。しかし、私はころっと精神世界にハマってしまいそうな素地があるので、気をつけて踏み入れていかねばいけないな。

『NIGHT FISHING / サカナクション』

NIGHT FISHING NIGHT FISHING
サカナクション
ビクターエンタテインメント 2008-01-23

おすすめ平均 star
star寒い大地の夜空の下で
starあたらしいサウンドが奇妙に懐かしい★
star日本ロックシーンの光

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こないだ買ったCDのなかの一枚。サカナクションの2枚目。

1枚目は確かニコニコか何かで聴いて良かったので購入したのよね。そしてなかなか良かったので、追うことにしたバンドです。

全曲良いとは言わないけど、数曲、自分のなかでのスマッシュヒットがあったので良かった。出だしからの3曲、「ワード」「サンプル」「ナイトフィッシングイズグッド」が好きでした。「ナイトフィッシングイズグッド」はPVも淡々としてて印象深いよ。

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おまけ。初出勤。チョー疲れた。もう通勤電車だけで疲れた。腰も痛いし。

この3日間は研修の模様。本当の部署配置は6日から。勝負はそこからか。久々の仕事の感想は週末にでもする。