『赤い羊は肉を喰う / 五條 瑛』

赤い羊は肉を喰う 赤い羊は肉を喰う
五條 瑛
幻冬舎 2007-01
内容(「BOOK」データベースより)
昔ながらの雰囲気が残る下町・八丁堀にある弱小リサーチ会社に勤務する内田偲は、単調だが平穏な日々を愛し楽しんでいた。しかし八丁堀にはなぜか少しずつ不穏な空気が流れ始め、犯罪が不自然なほど急増していく。ほんの好奇心から原因を探る偲。そしてついに知り合いの女子大生が失踪し死体で発見されてしまう…。ナチス・ドイツに連なる大衆心理操作の恐怖、そして人間の”愚かしさと愛しさ”を精緻な筆致で描く鮮烈エンターテインメント。
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

五條祭り開催の予感と昔書いていたようなんだが、結局2冊しか読んでない自分を笑った。

そんな理由で五條さん再び。これは、いわゆる鉱物シリーズと呼ばれるものの番外編。ちらほらと知ってるキャラクターが登場するが、主人公はまったく別の人。この本のテーマがなかなか面白かった。大衆心理の操作と数値を具象化するということだったんだが、繰り返し出てきたモチーフが興味深い。

ペンギンは、しょせんペンギンだ。一羽の行動に釣られ、他も同じ行動を起こす。羊はしょせん羊だ。オオカミが一匹いれば、百匹の群でも立ち向かうことはせず、柵に追い込まれて行く。その習性さえ理解していれば、コロニーを操作するのは簡単だ。

ペンギンは群れで行動するとき、最初の一羽の行動を真似するらしい。確かに一羽が水に飛び込むと他のも飛び込んでいる映像が記憶にある。あと羊は最後の一匹が行動を決めるともあったけど、そうなのかな。これらを大衆操作と結びつけて物語は進んでいく。

この話では、一つのファッションブランドを通じた一般大衆の心理、流行、消費について語っているんだけど、面白い論調だった。常々、車内広告などにある流行は仕掛けられていると思うんだが、それらが悪意ある方向になったらどうなるのかね。昨今、マスコミの偏向報道もネット上では話題になっていることだし、そんなに遠い話題ではないかもしれない。

ところで私は五條さんの作品をいったいどこまで読んだのかしら。Amazonのリストを見ては首を傾げている今日このごろです。

東海道五十三次9(小田原宿)

20090305.JPG

天気が悪かったので、全然運動してなかった。働き出してからも運動は続けられるのであろうか。企画倒れにならないことを祈りたい。

さて、小田原宿です。お城ですな。江戸を出て最初の城下町だそうですよ。

江戸時代の名物には外郎(ういろう)や小田原提灯、かまぼこ、塩辛などがあったそうです。今もそれらは名物ですね。しかし、ういろうって名古屋名物で有名な、あのお菓子かと思ったら最初は薬だったらしいよ。その薬屋の主人が接客用に作ったお菓子が薬と一緒に売られるようになって、同じようにういろうって呼ばれるようになったんだって。あと外郎売の口上っていうのがあったんだけど、これは懐かしい!!芝居のサークルで発声練習で使ってたテキストではないか。あれは小田原発祥でこんな背景があったのか。

小田原提灯もどこかで聞いたことあるなあ……と思ったら、童謡の「おさるのかごや」だった。♪おだわらちょーちんぶらさげてー あった!あった!そんな歌詞。なんでも小田原提灯は旅人が携帯するのに優れてたため、大人気商品になったんだって。

いやあ、小田原宿は調べるのがかなり面白かった。大きな宿だったんだねえ。流行発信地ではないか。

次はいよいよ箱根宿です。箱根の関を越えるのね。

睡眠に対する考察

皆さんは一日にどれくらい眠るんでしょうか。

私は眠るの大好きなんですけど、いかんせん1日は24時間。10時間も眠ってたら他のことやる時間が無くなってしまうじゃないですか。なので、ショートスリーパーなるものに憧れてまして、ここ数週間いろいろと試してみているんですが、どうも上手くいきません。

目覚めに関しては、1.5の倍数(レム睡眠の波の関係で)がいいという話がありますね。これは私には本当でした。4.5、6、7.5時間当たりだったら、目がぱっちり開くのは確か。しかし、6時間以下の睡眠のときは、15時過ぎたあたりに強烈な睡魔に襲われて大抵意識を失います。あと、起きたあとになんか胸がもやもやして気持ち悪いのです。一日くらいなら6時間以下の睡眠でも耐えられるんですが、次の睡眠時に不足分を取り戻すかの勢いで寝てしまいます。

なので、結果からすると私は7時間以上寝ないとどうも一日持たないような感じなのです。

しかし、働くにあたって早起きしたいのですよね。朝の時間に少し勉強とかネットチェックとかしたいじゃないですか。6時に起きようと思うと22時半ぐらいに寝る必要があるってことでしょう?でもこれがまた眠れないんだ。0時廻らないと、どうも精神が落ち着かないのだよね。寝る前にPC見てるのがいけないのかもしれないんだけどね(PCは目に刺激を与えて覚醒させちゃうので良くないとかなんとか)。

睡眠は習慣でどうにでもなるよという方もおられますが、6時間睡眠を習慣づけようとしても難しいよー!!とりあえず、私にとっての一番現実的な方法は起きることを考えるより、睡眠導入法を考えるべきか。

あ、自分の適正睡眠時間を知らない人は、睡眠時間とその日の身体の状態をメモっておくと、なかなか面白いですよ。人生の3分の1は眠ってるんだから、睡眠と上手いこと付き合っていきたいですよね。

『ジャッカルの日 / フレデリック・フォーサイス』

ジャッカルの日 (角川文庫) ジャッカルの日 (角川文庫)
フレデリック・フォーサイス / 篠原 慎(訳)
角川書店 1973年
出版社/著者からの内容紹介
暗号名ジャッカル‐ブロンド、長身、ひきしまった体躯のイギリス人。プロの暗殺屋であること以外、本名も年齢も不明。警戒網を破りパリへ…標的はドゴール。計画実行日”ジャッカルの日”は刻々と迫る!
Amazonで詳しく見る
by G-Tools

画像は2000年版ですが1973年に出た小説です。ゴルゴ13を地でいく内容です。このタイプの小説はスリラーと呼ばれるジャンルらしいんだけど、こういうの好きなんです。

で、この「ジャッカルの日」は古典的な作品だということで読んだんだけど、なるほどこの書き込み具合は高村薫を彷彿とさせる(彼女が影響受けてるのか)細かい描写でした。ただ登場人物が多いうえに外人名なので、どうもうまく把握できずに読み終わってしまった感もあります。

ちょっと内容が古いのと読みにくいのをのぞけば、そこそこ楽しめる内容でした。フォーサイスは実際フランスで特派員をやっていたので、このドゴール暗殺未遂はどこまでフィクションが混ざっているのか気になるところです。

フォーサイスは筆を折ったと思っていたんですが、復活なさってたんですね。「神の拳」は読んだことがあるんだけど、他の作品も読んでおくべき?

就活まとめ

打合せに行ってきました。

CISCOの資格を取ってたので、お気づきの方もいらっしゃるかと思いますが、次の仕事はネットワークエンジニアになるよ。なんとこの歳になって新しい職種だよ!(IT業界を知らない方へ。プログラマ系とネットワーク系は全然違うのさ) 4月から新卒に混ざって本当の新人になるよ!給料も新卒並だよ(笑)!そして職場は結構ハードそうなのです。ネットワークは24時間365日稼動しているから、シフト勤務+夜勤ありなところがなあ。大丈夫かなあ。

でも、ネットワークはこんぷ業界に入ったころからやってみたい仕事だったので、一回経験してみたかったのね。なので潜り込んでみます。駄目だったらまたニートになるわ。新宿勤務なので、近くで飲んでる人は4月以降にメールしてね。

さて、以下たいした期間でもなかったけど、就職活動の感想をまとめておくよ。

続きを読む 就活まとめ

ドラゴン桜 1~21巻(完) / 三田 紀房

ドラゴン桜 (1) (モーニングKC (909))
ドラゴン桜 (1) (モーニングKC (909)) 三田 紀房
講談社 2003-10-23
売り上げランキング :
おすすめ平均 star
star娯楽作品として十分に面白いというだけで特筆に価する
star評価できる点もある、でもどちらかというと害が多いでしょう。
star考え方が面白い

Amazonで詳しく見る by G-Tools

東大受験マニュアル本。マンガを読んだだけなのに、自分が東京大学に入れる気がする。ふっしぎ~★

私が人生で後悔していることの一つは受験勉強をきちんとしなかったこと。あのころ、最後まで経験しておけば良かったかなあと今となっては思う。おいらの場合、一般推薦というやつで受験しちゃってね。英語(国語もあったかなあ?)・小論文・面接という簡単科目で終了しちゃったのよ。今となってはどこが第一志望だったかも思い出せないのだが、もうちょっと自分を追い込んでも良かったのかもしれん。──なんて、こういうこと言うと、受験経験者には「あんなの経験しなくていいよ……(泣)」と言われるんだけど。

ま、とにかく大学のネームバリューがどうこうというわけではなく、「勉強を一生懸命やる」ということが一生のうちの一回ぐらいあっても良かったんじゃないかなということ。別に今でも出来るのかもしれないけど、暗記力とか集中力とかの面では10代のころには敵わないし、第一、若い頃に経験するプレッシャーや達成感は今と比べると価値が違うさね。

それでマンガの話。絵はねー、ひどいんだけどねー。それが気にならなくなれば、大沢くん(理科III類に行く子)が格好よく見えてくるよ。そしてなにより受験テクニックが面白い。歴史にメモリーツリー(マインドマップですな)を用いたり、数学は基本問題を反復させたり、効率よく暗記するコツや模試の前の過ごし方まで、実際使えるテクニックが多々あると思う。偏差値40から東大を目指すというこのサクセスストーリー。やっぱり努力する人は報われるというベタストーリーは好きです。

このマニュアル通りにやって東大入学は可能なのか?私に金と暇があれば一年間かけて試してみたいと心から思います。