『マリカの永い夜; バリ夢日記 / 吉本 ばなな』

マリカの永い夜;バリ夢日記 マリカの永い夜;バリ夢日記
幻冬舎 1994-03
内容(「BOOK」データベースより)
蓮の花を見つめるマリカ。彼女にはまだいくつ、越えなくてはいけない悲しいことがあるのだろう。多重人格のマリカと10年の時を共にした元精神科医が見た、自由な魂たちの悲しみと希望の物語。そして、霊が肉を包む南の磁場での著者の体感世界を現わす「バリ夢日記」。初の書き下ろし小説+紀行。
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選んだ理由が俗っぽくて恥ずかしいんだが、ちょっと前にネットで吉本ばななのこのエッセイが話題になっていたのね。私としては、「気持ちはわかるが、チェーン店の居酒屋にお酒持ち込むのはどうよ。というか、こういうエッセイを書くとは、今の吉本ばななってどうなってるんだ?」と思ったのがチョイスのきっかけ。

吉本ばななといえば、私が学生時代にキッチンやTSUGUMIを読んで心をときめかせていたという(……)過去があるのでなんとも複雑なことであったよ。まあ、月日が変わると人も変わるわよね。

この本はバリ島の本。小説のほうは、多重人格の少女がバリ島に癒されるといった感じでまあ普通。エッセイのほうは、ところどころ鼻につく箇所があってやっぱり「えー」と思ったりした。というか私のエッセイが面白いと思う基準が年々厳しくなっている気もするが。

やっぱり「ふーん」という読後感ではあった。