『グレート・ギャツビー / スコット・フィッツジェラルド』

グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー) グレート・ギャツビー (村上春樹翻訳ライブラリー)
Francis Scott Fitzgerald
中央公論新社 2006-11
出版社/著者からの内容紹介
村上春樹が人生で巡り会った最もたいせつな小説を、あなたに--新しい日本語で現代に甦る、哀しくも美しいひと夏の物語。満を持しての訳業。
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先日の村上訳がかなり良かったので、それではと「華麗なるギャツビー」をセレクト。ちなみに昔チャレンジしてダメだった過去がある。

なるほどー。こういう小説だったのか。しかし文がくどい。短い文のほうが好みなので、あまりに過多な修飾語には目がすべる。これがフィッツジェラルドの文体なのかしら。これも(自分の能力があがれば)原文を読んでみたい。あとはキャラクター内に好きな人間がいなかった。みんな好き勝手に生きてるんだもんなあ。

華やかなパーティー描写の裏になぜか感じる没落感。これから起きる悲劇を上手く練りこんでたのだろうか。あとは、ギャツビーが使う、オールド・スポート(old sport)っていう呼びかけ。これの雰囲気がよくわからんかった。どういう感覚の呼びかけ言葉なんだろうなあ。日本語でも、「ねえ、きみ」とか「おい、おまえ」とか「おお、わが友よ」なんて言い回しで二人の関係が変わる気がするんで、知りたいなあ。

正直、村上春樹が絶賛するほどの「すごい小説」という意味がわからんかったけど、「ふーん」と思って読みました。