『ロケットボーイズ〈上〉〈下〉 / Homer H.,Jr. Hickam』

ロケットボーイズ〈上〉ロケットボーイズ〈下〉

ロケットボーイズ〈上〉〈下〉
Homer H.,Jr. Hickam 武者 圭子
草思社 1999-12

内容(「BOOK」データベースより)
1957年、ソ連の人工衛星スプートニクが、アメリカの上空を横切った。夜空を見上げ、その輝きに魅せられた落ちこぼれ高校生四人組は考えた―このままこの炭鉱町の平凡な高校生のままでいいのか?そうだ、ぼくらもロケットをつくってみよう!度重なる打ち上げ失敗にも、父の反対や町の人々からの嘲笑にもめげず、四人はロケットづくりに没頭する。そして奇人だが頭のいい同級生の協力も得て、いつしか彼らはロケットボーイズと呼ばれて町の人気者に。けれど、根っからの炭鉱の男である父だけは、認めてくれない…。のちにNASAのエンジニアになった著者が、ロケットづくりを通して成長を遂げていった青春時代をつづる、感動の自伝。
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これ映画になってましたっけ?いつか読もうと思って寝かしてあったのですが、読んだら面白くてすぐに上下巻読んでしまいました。

アメリカの炭鉱の町に生まれた著者がスプートニクの打ち上げに奮起して、自分でもロケットを打ち上げようと、最初は非協力的だった町の人を巻き込んでロケット作りにいそしむ話。1950~60年代のアメリカの高校生の生活や、炭鉱の町の雰囲気が伝わる本でした。文章も上手いよなあ。

プラネタリウムを作りました。」を読んだときと同じように、好きなことをやり続けるエネルギーは素晴らしいとやっぱり思った。そしてそれを暖かく見守る母やまわりの人々が良い。彼らはロケットの材料を得るために物々交換(労働)や厳格な父親との交渉を得て、難しい方程式を理解しようと教師に教えを請い、やがて9500mも飛ぶロケットを打ち上げる。すばらしい!

ただの成功自伝というわけじゃなく、コールウッドの町の人々の描写にも心温まる本。こういうのいいよねえ。