『2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? / 西村 博之』

2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14) 2ちゃんねるはなぜ潰れないのか? (扶桑社新書 14)
西村 博之
扶桑社 2007-06-29
内容紹介
1999年に開設した『2ちゃんねる』。閉鎖やドメイン差し押さえに関する、噂や報道が幾度となくありました。2006年頃からは書き込みに関する裁判問題で、報道されることが増えています。しかし、インターネットの構造を考えると、“潰すほうが大変”であると管理人のひろゆき氏は説明します。本書では、2ちゃんねるの管理運営を通じ、ひろゆき氏が考えるインターネット論を展開。数多のインターネット賞賛本とは異なる、技術者であり、“ネ申”であるひろゆき氏が考えるインターネット“進化論”となっております。また、IT系ジャーナリズムの第一人者・佐々木俊尚氏、カリスマプログラマー・小飼弾氏との対談も圧巻です。
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2ちゃんねる好きなんですけどね。でも、どうしても暗い部分だけがアピールされてしまって、人前では2ちゃんユーザーと言ってはいけないような雰囲気がありますな。最近は暇ゆえに2ちゃんをよく見てるので、みんな大好き管理人「ひろゆき」が本を出しているのかと軽い気持ちで手に取りました。

読んで驚いたのは、ひろゆきって頭良かったんだなあということ。彼の時代の空気の読み方はすごいんじゃないのか?基本的にネガティブなのがいい。梅田望夫(そういやweb進化論読んでないや)やweb2.0をこきおろすのには笑った。あとはインターネットの世界をいくつか語っていたけど、googleやヤフーの検索サーバーが日本にないということが「著作権にひっかかる怖れがあるから」というのには言われてみて、あぁそうなんだと。winny問題もそうだけど、法律と技術革新はどちらが人のためになるのかね。

あと、ひろゆきの有名な言葉で「うそはうそであると見抜けない人には(掲示板を使うのは)難しい」というのがありますが、実際 2ちゃんでの真実率はどれくらいなんだろうね。私も洗脳されやすいんで気をつけてはいるんだけども、結構流されてます。「衆愚」の話題も出てたけど、集合知が正しいとは限らないわけだしなあ。しかし、目からうろこだったのはスラッシュドットもはてブも多数決(ユーザーが採点する)だということ。そりゃそうだよな。となると、民衆の民度が低い場合は「集団愚」に陥って暴走したりすんのかな。でもそれが悪いって誰がわかるのかな。やっぱり頭のいい一部のエリートが民衆をコントロールすんのかな。とかつらつら考えた。こんなとこにもドストエフスキーか。