『ためらいの倫理学―戦争・性・物語 / 内田 樹』

ためらいの倫理学―戦争・性・物語 (角川文庫) ためらいの倫理学―戦争・性・物語 (角川文庫)
内田 樹
角川書店 2003-08
内容(「BOOK」データベースより)
アメリカという病、戦後責任、愛国心、有事法制をどう考えるか。性の問題、フェミニズムや「男らしさ」という呪縛をどのように克服するか。激動の時代、私たちは何に賭け金をおくことができるのだろうか―。ためらい、逡巡するという叡智―原理主義や二元論と決別する「正しい」日本のおじさんの道を提案する。内田樹の原点が大幅加筆でついに文庫化。
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この本は確かvamoくんにフェミニズム関連で勧めてもらったんだったかな。フェミニズムだけでなく多岐に渡った批評?エッセイ?本でしたが。

さて、この人初めて聞いた名前だったんですが、「専門家」でもなく「素人」でもない、そこをつなぐメタな批評は嫌いじゃない。むしろ好きだ。文章も割りと軽いタッチだし、セントバーナード犬として、現代思想の遭難者たちの間を駆けずり回り、鼻先を舐めてブランデーを与えて、「あとは自力でがんばってね、わんわん」という立ち位置も面白いと思う。

が、なんかしっくりこないのよね。この人の言ってること。

僕は「わからないけど」と議論から一歩引いているように見えても、でも一言言わないと気がすまないような感じ。すんなりと言葉が入ってこなかった。あとたまに論点もずれてるような気もした。あくまでも気がするだけで私がテキストをわかってないだけだと思うのだが。

しかし本当に電車に乗らないと本を読まないなぁ。まずい、電車に乗らないと(←そこからかい)。