『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ / 遥 洋子』

東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ (ちくま文庫) 東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ (ちくま文庫)
遥 洋子
筑摩書房 2004-11-11
内容(「BOOK」データベースより)
教授は言った。「相手にとどめを刺しちゃいけません。あなたはとどめを刺すやり方を覚えるのでなく、相手をもてあそぶやり方を覚えて帰りなさい。そうすれば、勝負は聴衆が決めてくれます」タレントは唸った。「本物は違う!」今、明される究極のケンカ道とは?フェミニズムの真髄とは?20万人が笑い、時に涙し「学びたい」という意欲を燃えたたせた涙と笑いのベストセラー。
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先日の上野千鶴子つながりで選びました。なんと言ってもタイトルがインパクトありますね。

さて内容ですが、遥洋子というタレントさんが東大大学院の上野ゼミに入って、悪戦苦闘している様は面白かった。日本語の文献でその日本語がわからない!と泣いているところなんて、実感あるなあと思う。違う例だけど、上野教授が三ヶ国語を話す(英語・大学での日本語・一般向けの日本語)という説明で、

「オポチュニティ・コストで考えた場合、アンペイドワークのメジャメントは難題です。」
  ↓
「もし、同じ時間外で働いたら、いったいどれくらいお金がもらえるか、どう計算します?」

とか笑った。学問言葉って、その言葉の持つ定義含めて考えるから、どんどん難しくなっていくよねえ。

しかし、学問の書として読むにはちょっと著者の文に知性が感じられなかったので残念でした。引用文がたくさんあるので、「あー、フェミニズムってこういう学問なのか」というのはわかるんだけど、それを彼女なりの解釈で説明しているとは感じられなかったので。そしてやっぱり上野千鶴子教授は勉強していない学生には怖そうだったよ!そういう先生のほうが良い先生なんだろうけども、自分がそんなゼミに居たら凍ってたろうなあ。

しかしまだまだ興味が湧いたので、もう少しフェミニズムを読んでみたいと思いました。なんなら講演とか聴いてみたいわ。