『バカの壁 / 養老 孟司』

バカの壁 (新潮新書) バカの壁 (新潮新書)
養老 孟司
新潮社 2003-04-10
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2003年を代表する大ベストセラーであり、タイトルがこの年の流行語にもなった本書は、著者の独白を文章にまとめるという実験的な試みであった。(略)本書の魅力は、容赦なく社会を批判する痛快きわまりない養老節にある。「現代人がいかに考えないままに、己の周囲に壁を作っているか」、つまりあの人たちとは話が合わないという「一元論」が「バカの壁」の元凶であり、アメリカ対イスラムの構造や日本の経済の停滞などもすべてこの理論で説明されるという。一方で、イチローや松井秀喜、中田英寿の際立つ能力を、脳の構造で解明してみせたり、「学問とは生きているもの、万物流転するものをいかに情報に換えるかという作業である」という骨太の教育論をも展開している。解剖学者の真骨頂を堪能できる価値ある1冊である。(田島 薫)
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ご存知ベストセラーの一冊。養老先生といえば脳解剖学者だと思っていたんだが、こういった本も書かれてるのですね。

さて内容だけど、とにかくタイトルのインパクト勝ちなんじゃないかなあ。読み終えてもタイトルと内容が深く結びついてるとは思えなかった。あとぽつぽつと書かれている例の一つ一つは面白いんだけど、全体的にまとまっているとは思えなかった。強引につなげている感がある。ついで語調が少しきついと感じたよ。

面白いと思った話が y=axの例。xが入力でyが出力、aが係数になるんだが、この係数が人によってはマイナスだったりプラスだったりするので、その人によって反応が変わるよという話。確かに。

あと現代人の身体の不在というのは、そうかもなと思った。身体に対する意識は薄くなってる。まあよく言われてることだけど。近日、自分がヨガを少しやるようになって、ようやくその密接性に気づいた次第です。