『なるほどの対話 / 河合隼雄・吉本ばなな』

なるほどの対話 (新潮文庫) なるほどの対話 (新潮文庫)
河合 隼雄 吉本 ばなな
新潮社 2005-08
内容(「BOOK」データベースより)
吉本:「学校は自分をぐしゃぐしゃにした」という印象が強くあります。学校、つらかったですねえ…。河合:とにかく日本には、おせっかいが多い。それは、“創造する”作業にとって、ものすごくマイナスなんですよ。日本はクリエイティビティを表に出すのが、難しい社会です。―個性的な二人のホンネは、とてつもなく面白く、ふかい。対話の達人と言葉の名手が明かす生きるコツ。
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気づいたら河合隼雄先生が亡くなっておられた。けっこうショックでした。

ご多分に漏れず、私が心理学を知ったのが河合先生の著書でした。高校生ぐらいのときかなあ、哲学か心理学かどちらをやろうか迷ってて、バカな頭で一生懸命フロイトやユングに関する本を読んだものです。いまじゃ全然覚えてないけど。日本でのユング心理学における先生の功績は非常に高いのだと思われます。

さて本ですが、吉本ばななが若いなと感じましたよ。言ってることとか。彼女もあとがきで書いてたけど河合先生との対談ということで「心を預けてた」部分があるのかもしれません。そんな雰囲気あるもんな、河合先生。

あと眠りに関する話題が良かったかな。「三年寝たあとで頑張ったやつがいるんだからなんにも心配することはない」とか「考えて答えを出そうというのはあかんのですよ。ぱっとつかもうと思ったら長く寝てないとダメです。ずっと寝てる人は勘が冴えてくるから」とか。個人的につらくなったら寝て忘れるので「眠る」というのは良い再生方法だと思うな。

日本の片隅から河合先生のご冥福をお祈りします。先生の著書好きでした。